眠くならない!!…けど弱い? 花粉症の薬「クラリチン」について

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眠くなりにくい分第二世代の抗ヒスタミン薬の中では一番弱い「クラリチン」の全て

「パイロットでも大丈夫!?」そんな風に言われるほど、眠くなる副作用が限りなく低い花粉症の薬「クラリチン

一般的に弱いと言われているアレグラよりも弱く、おそらくアレルギー・花粉症の処方薬の中で一番弱いお薬です

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ただし、その分副作用も少なく、パイロットを対象にしたフライトシミュレーションでも能力の低下が見られなかったという説もあります。

アレグラでも効果が感じられる方は、クラリチンを試してみるのもありでしょう。

【花粉症の薬で眠くなる理由】
抗ヒスタミン薬を含む花粉症やアレルギーの薬をは、体内で発生したヒスタミンを身体が受容してしまうのを妨害します。
そのおかげで、くしゃみや鼻水、かゆみといったアレルギー症状を抑えることができます。
しかし、その受容体(H1受容体)は脳にあり、脳の受容体に抗ヒスタミン薬が入りヒスタミンを防いでしまうので、脳内でヒスタミンが不足してしまいます。
実は、ヒスタミンは、脳を活性化させる働きがあるため、ヒスタミンが低下すると「眠気」「集中力の低下」といった反応が起こってしまうのです。

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弱い

クラリチンとは?

一般名・ジェネリック名「ロタラジン」

クラリチン10mg錠の他、クラリチンレディタブ錠といったOD錠(口の中で溶ける水なしで飲める錠剤)、クラリチンドライシロップといった、お子様向けのシロップもあります。

また、クラリチンEXという、ドラッグストアで販売される一般薬もあります。
このクラリチンEXにもOD錠タイプがあり、水なしで飲むこともできますので、病院へ行く時間が無いときなどはこちらを選ぶのもありでしょう。

クラリチンEXは処方薬であるクラリチン10mgと同量・同成分で、効果も副作用もすべて同じです。

服用後30分から1時間ほどで効果が発揮し、持続時間も長いのですが、非鎮静性で、脳に入りにくく眠くなりにくい分、効果も薄いです。
できる限り、花粉症症状が発症する前から、予防として飲むようにしましょう。

【非鎮静性とは】

とても簡単に言うと、抗ヒスタミン成分が脳に入りにくく、ぼーっとしたり眠くなったりしにくいタイプのお薬のこと。
全く作用しないかというわけではなく、作用する度合いが20%以下のものをいい、クラリチン以外にも、アレグラやアレジオンザイザルなどが非鎮静性である。

クラリチンのランク

特徴

第二世代の抗ヒスタミン薬の中でも一番効果が弱く、その分眠くなったり、ぼーっとしたりといった、副作用がほとんど表れないという特徴があります。

そのため小児向けに処方されることも多く、ほとんどの抗ヒスタミン薬が「眠気による運転や機械の操作への注意」が書かれている中、クラリチンはその記載がないことも特徴的です。

さらに、効果が弱い割に長時間の効果が期待できるので、アレジオンのように1日1回の服用で大丈夫なのも、良い点でしょう。

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服用回数

1日1回1錠で24時間効果が持続。

効果が弱いと言われていますが、服用後30分から1時間で効果が出始めますので、その点でも安心できます。
念のため寝る前の服用が勧められますが、眠くなりにくいので、あまり気にしないで良いのもクラリチンの特徴です。

24時間

効果の範囲

くしゃみ・鼻水・鼻詰まりといった鼻症状のほか、蕁麻疹や湿疹といった皮膚症状、そして目のかゆみにもそこそこの効果が見られます。

副作用

副作用はほとんどなく、多くの花粉症のお薬に見られる「眠気」の副作用もクラリチンではあまり聞きません。

一応、「てんかんの発作」が起こる方は、念のため注意した方が良いでしょう。

【重い副作用】

念のため、長く飲み続けるときは定期的な血液検査で、肝臓機能をチェックしていた方が良いでしょう。

全てのお薬に言われている「アナフィラキシーショック」「肝機能障害」に関しても、クラリチンも一応うたわれています。
ほとんど副作用がないお薬とはいえ、お薬には変わりないので、注意はしておきましょう。

注意

以下の薬を飲んでいるときには、血中濃度が上がるという報告もあるので注意しましょう。

  • 抗生物質の「エリスロマイシン(エリスロシン)」
  • 胃の薬の「シメチジン(タガメット)」

子供には

  • 7歳以上の小児は成人と同じ「1日1回1錠服用」か、ドライシロップを「1日1回1g(ドライシロップとして)」服用。
  • 3歳以上7歳未満はドライシロップを「1日1回5g(ドライシロップとして)」服用。

月齢や体重、体格によって子供の服用量は変化しますので、医師の指示に従うようにしましょう。

子供でも飲める

妊婦・授乳中には

副作用が少なく、パイロットでも飲めると言われているクラリチンですが、妊娠中、若しくは妊娠の可能性がある女性は、クラリチンの服用は避けた方が良いといわれています。
これは、動物実験で、ラットの胎児への移行が報告されているからです。

とはいえ、臨床現場では妊婦さんにクラリチンが処方されることも多いため、医師の指示に従うようにしましょう。

また、授乳中の場合もクラリチンの服用は避けた方が良いといわれています。
ただし、海外では安全として処方されていることもあるため、医師の指示に従うようにしましょう。

価格

クラリチン10mg錠:1錠94.5円:ワンシーズン(2ヶ月)2,421円

クラリチン10mg錠:(1錠)94.5円×(1日1錠)1×(2ヶ月)60日+2400(2回分の診察代)=8070円の3割負担は「2,421円」

※ドライシロップは省いています※

入手方法

クラリチンは処方薬です。病院で処方してもらいましょう。

また、クラリチンEXは一般のドラッグストアで購入可能です。

筆者の服用体験談

季節の変わり目で蕁麻疹が軽く出たときに処方されたのですが、効いているのか、いないのか、わからないうちに治まってしまいました。

全く眠くなることはありませんでしたが、確かに弱い可能性もあります。
アレグラでも十分という人が、更に眠くなりにくい薬を、さらに身体に負担のない薬を求めてクラリチンを選ぶのによいかと思います。

(あくまで個人の感想です)

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。