錠剤もお口で溶けるタイプも。花粉症の薬「タリオン」のまとめ

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唾液で溶けるタブレットタイプの花粉症の薬「タリオン」について

2000年から販売された第二世代の抗ヒスタミン薬「タリオン」。

錠剤型のタイプもありますが、注目すべきは「唾液で溶ける」OD錠タイプのお薬も出ているということ。
つまり、水なしでも飲めるから電車に乗っているときに「あ、今日飲み忘れた!」「あ、今日花粉多かったかも……」と気がついても大丈夫。
すぐにカバンから取りだして、飲むことができます。

【OD錠】
水なしで飲めるお薬を「OD錠」と言います。
唾液などの少量の水分で溶けるため、どこでも薬を飲むことができるのがメリット。
ただし、割れやすく、湿気にとても弱いので(吸湿しやすいため)、シートに傷が付いたりした場合は溶けてしまうこともありますので、注意が必要です。

タリオンとは?

一般名「べポタスチンベシル塩酸錠
ジェネリック(後発薬)はまだ販売されていません。

市販薬では「タリオンR」「タリオンAR」が承認されることとなりましたが、2017年9月現在まだ販売されておりません。
販売時期も不明です。

2017年現在、タリオンは処方薬のみとなっています。

タリオンは「アレルギー症状を緩和させる」「アレルギー症状を抑える」薬です。
くしゃみや鼻水、かゆみや鼻詰まりといった、アレルギー症状を引き起こす原因となるヒスタミンをブロックし、花粉症症状・アレルギー症状を緩和させる働きがあり、また、蕁麻疹や発疹といった皮膚に対するアレルギー疾患に対しても効果が期待できます。

花粉症のメカニズム

2017.05.26

特徴

市販で売られていない分、少しマイナーなイメージのあるタリオンですが、その効果は絶大で、効き目の強さに比べて、副作用が少なく、即効性もあり、酷めの花粉症症状の方にはよく処方されます。

ポジション的には「アレグラよりも効果が強く(アレジオンと同じくらいの強さ)」「アレジオンよりも眠気が出にくい(アレグラよりは少しだけ副作用が強い)」といったところです。

花粉症の薬1日1錠の「アレジオン」について

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表タリオン

何よりの一番の特徴は「口の中で唾液で溶けるOD錠」があるということです。
水なしで飲めるため、すぐに、どこでも飲むことができ、飲み忘れた場合や、たまたま外へ出なくてはいけない幼児ができた際など、とても重宝します。

もちろん、OD錠を水で飲んでも問題ありませんが、水分のあるところに落としてしまうとあっという間に溶けてしまうので、注意が必要です。

服用回数

1日2回、1回1錠で大丈夫です。

24時間
すぐに取りだして飲むことができる分、「いつでもいいや」と飲む時間がバラバラになりがちですが、頓服で飲む場合以外は、ちゃんと時間を決めて飲むようにしましょう。

また、タリオンは比較的即効性がありますので、花粉症症状が始まってから飲んでも間に合います。

効果の範囲

比較的即効性で、効果も長いため、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりといった鼻症状によく効きます。
また、目のかゆみにもそこそこの効果を発揮し、アトピー等の皮膚疾患に関しても、かゆみの軽減効果を期待することができます。

副作用

効き目が強く、即効性もある割には眠気や口の乾き等の副作用があまり見られないのが特徴。
脂溶性が低く脳に入りにくいので、こうした副作用の軽減ができるようです。

ただし、腎臓に障害がある場合、排出される時間が長くなり、血中にタリオンの成分が残っている間にまた服用することが起こり得ますので、その場合は注意しましょう。

【重い副作用】

ほとんど聞くことがありません。
長期にわたる服用の場合、念のため定期的な血液検査による、肝臓の数値の確認はした方がよいとされていますが、長期服用に際しても重大な副作用が表れるといった症例はほとんどありません。

子供には

7歳以上から服用可能。
体重や年齢により服用回数、服用の量などは変わりますので、医療機関の指示に従いましょう。

妊婦・授乳中には

妊娠、または妊娠している可能性のある女性は服用は避けた方が望ましいとされています。
奇形などの報告は上がっていませんが、動物実験ではラットの胎児へ成分が移行していたのが認められたそうです。

NG

また、授乳中の女性も服用は避けた方が望ましいとされています。
同じく、こちらでも動物実験にて、母乳から成分が移行されたのが確認されたそうです。

価格

  • タリオン錠5mg:1錠3円:ワンシーズン(2ヶ月)2,098円
  • タリオン錠10mg:1錠4円:ワンシーズン(2ヶ月)2,390円
  • タリオンOD錠5mg:1錠3円
  • タリオンOD錠10mg:1錠4円

水が必要なタリオン錠と、口の中で溶けるタリオンOD錠とでは値段が変わらず、成分含有量でのみ8.1円の差が出ました。
どうせなら、すぐに飲むことができるOD錠の方がよいでしょう。

タリオン錠5mg:(1錠)38.3円×(1日2錠)2×(2ヶ月)60日+2400(2回分の診察代)=6996の3割負担は「2,098円」
タリオン錠10mg:(1錠)46.4円×(1日2錠)2×(2ヶ月)60日+2400(2回分の診察代)=7968円の3割負担は「2,390円」

入手方法

タリオンは耳鼻咽喉科・アレルギー科・内科・皮膚科で処方してもらいましょう。
なんとなくですが、タリオンを処方するのはアレルギー科・皮膚科が多い気がします。

皮膚科

筆者の服用体験談

タリオンをもらったのは皮膚科で、蕁麻疹を診てもらったときです。
いつ、何時、どんなタイミングで蕁麻疹が出るのかわからなかったため、頓服的に出されていましたが、こうした利用法の場合OD錠はとても薬に立ちます。
飲み口は薄いミントタブレットのようで、とても飲みやすかったのですが、どうしても薬独特の、あの痺れるような感覚が舌先に残りますので、そういった感覚が苦手な方は口で溶かして飲んだとしても、水を飲んで流した方がよいでしょう。

(あくまで個人の感想です)

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。