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花粉症対策には入浴方法も重要。悪化する入り方。改善する入り方。
花粉症シーズン。
くしゃみも鼻水も、そして目のかゆみも酷い状態で帰ってくると、そのままお風呂に入ってすっきりしたくなります。
もしくは、花粉症症状が辛すぎて、お風呂に入ることすら億劫になる方もいるかもしれません。
ですが、お風呂も入浴の仕方一つで花粉症症状が良くなったり、悪くなったりしてしまうのです。
花粉症に入浴は有効?
花粉症とは洋服や肌についた花粉が、口や目、鼻から吸い込まれてしまうことによるアレルギー反応です。
そのため、帰宅後は速やかに入浴することによって、肌はもちろん、髪などに付着した花粉を落とすことができるため、非常に有効だと言えます。
また、花粉症は免疫バランスの崩れから起こるものですので、入浴することによって自律神経のバランスが整い、免疫バランスが良くなり、花粉症症状改善に繋がることもあります。
ただし、花粉症症状によっては入浴を避けた方が良い場合もあります。
こんなときは入浴は控えた方がよい
- 発熱している。
- かゆみによる肌荒れで血が滲んでいる。
- 顔が腫れるほど花粉症症状が悪化している。
こうした状態の時は入浴することによって、より花粉症症状が悪化してしまう可能性があるため、薬を飲み症状が落ち着くまで大人しくしておいたほうがよいでしょう。
入浴による花粉症改善の利点
- 花粉を落とすことができ、花粉症症状が和らぐ。
- 鼻水鼻詰まりが入浴によるスチーム効果で改善される。
- 喉の痛みがスチーム効果によって改善される。
- 身体が温まり冷えが改善されることにより、免疫バランスが整う。
- 血流が良くなるため鼻詰まりが改善される。
- 疲労やストレスが緩和されるため、免疫バランスが整う。
こうした効果が期待できるため、花粉症の方はぜひともシャワーだけではなく、湯船に浸かってゆっくりとした入浴をおすすめしたいと思います。
ですが、間違った入浴方法をしてしまうと花粉症が悪化する可能性もありますので、注意してください。
間違った入浴方法
NG1:42℃以上の熱いお湯に浸かる
⇒熱いお湯に浸かることによって「ヒスタミン」というかゆみ物質が体内で発生してしまいまい、さらに花粉症症状が悪化してしまいます。
また、熱いお湯に浸かると、肌を保護する油膜成分が剥がれてしまい、肌荒れの原因となってしまいます。
NG2:長時間湯船に浸かる。
⇒長時間湯船に浸かり、身体が温まり過ぎてしまうと、ヒスタミンが多く放出されて花粉症症状が悪化してしまいます。
また、長時間の入浴は逆に身体が疲れてしまって、免疫力が下がってしまう原因ともなりえます。
NG3:ゴシゴシ身体を擦って洗う。
花粉症シーズンのお肌はとても敏感です。花粉が付着しているかもとゴシゴシ身体を擦って洗ってしまうと、肌にとって大切な常在菌や油分が剥がれてしまい、肌荒れの原因となってしまいます。
花粉症シーズンは手で優しく洗い、湯上がりには保湿をしっかりとするようにしましょう。
基本的に「熱いお湯に入らない」「ごしごし洗わない」「長時間入らない」といった、「優しい入浴」を心がけていれば、花粉症シーズンの入浴はとてもよい花粉症対策だと言えるでしょう。
花粉症対策として良い入浴の仕方
ポイント①
38℃~40℃の少しぬるめのお湯に浸かる。
ポイント②
湯船で温まる時間は1回につき15分以内にしましょう。
ポイント③
身体を洗うときは良く泡立てた石けんで、優しく、できれば「手」で洗うようにしましょう。
ポイント④
入浴後「5分以内」にボディミルクや保湿液など、肌の保湿を行いましょう。
お風呂から出た瞬間から乾燥が始まるので、できれば浴室に保湿剤を持って行くと良いかもしれません。
人によっては、乾燥が酷い場合はタオルで身体をふく前に保湿してみましょう。
ポイント⑤
入浴剤は「ベター」
アロマバスの変わりとなる入浴剤は、鼻水・鼻詰まりの救世主。
もちろん、リラックス効果やほぐし効果もあるので入浴剤は効果的です。
【花粉症シーズンにおすすめの香り】
・ユーカリ:鼻がスッキリする香り。
・ミント:鼻詰まりの救世主とも言える、スッキリする香り。
・カモミール:リラックス作用があり、抗炎症作用もあるので花粉症には最適。
・ラベンダー:抗炎症作用があり、またリラックス効果も高いので、免疫系統のバランスを整える効果もあります。
本格的なアロマバスでなくとも、ドラッグストア等で売られている入浴剤を入れるだけでもだいぶ変わります。
保湿成分もあるものもありますので、ぜひ入浴時には使ってみてください。
簡単交互浴のすすめ
花粉症によい入浴のやり方というものはお伝えしましたが、さらに効果的な入浴方法「交互浴」についてお伝えしたいと思います。
交互浴とは「熱いお風呂」と「冷たい水」を交互に浴びることによって、自律神経をがっつりと整え、皮膚近くの毛細血管を締め保温効果、保湿効果を高める入浴方法です。
スーパー銭湯などで「サウナ⇒冷水風呂⇒サウナ⇒冷水風呂」と交互に入っている方を見ることがあるかと思いますが、それです。
スーパー銭湯が登場し始めた頃から見直された入浴の仕方で、人によってはバッチリと自律神経は整った瞬間がわかると言われるほど、効果的な入浴の仕方です。
ですが、この交互浴、しっかりやるとなると体力も使いますし、人によっては心臓に負担がかかってしまいます。
また、花粉症の方は熱いお湯はNGですので、自宅でできる簡単かつ、ゆるい交互浴のやり方をお伝えします。
- 40℃~41℃のギリギリ熱めのお湯に3分浸かる。
- 浴槽から出て「ぬるめのお水」を肘から先の手や膝から下の脚にかける。
1と2を数回(3~5回)ほど繰り返し、最後は水をかけて交互浴を終了とします。
【大切なポイント】
- お湯は熱すぎない温度にする。
- 最後は水で終わる(毛細血管を締めて保温・保湿効果を持続させるため)
- 心臓部分には冷水をかけないこと。
- 体調が悪いときや、花粉症症状が酷い時はやめること
- お湯に浸かる時間は3分いない。
- 慣れない内は冷水をかける場所を足先・手先に止めておいてもよい。
この交互浴を通常の入浴の最後にやると、寝るときでも身体がぽかぽかして、徐々に自律神経が整っていくのがわかります。
ただし、けして無理をせずにできる範囲でやるようにしましょう。
もし、熱いお湯に浸かるためにお風呂を沸かし直すのが面倒だなと思った場合は、通常の入浴の最後、ゆっくり暖まった後にお水を足先、手先にかけるだけでもその効果を実感できるでしょう。
入浴後に花粉症症状が悪化することもあります
良いことずくしの入浴ですが、正しい入浴方法を守っていたとしても、入浴後に花粉症症状が悪化することもあります。
その原因は……。
- バスタオル・着替えのルームウェアなどに花粉が付着していた。
- 寒暖差アレルギーも併発している。
- 入浴したことによって副交感神経が優位になりすぎた。
こういった原因が考えられます。
【バスタオル・着替えのルームウェアなどに花粉が付着していた】
この場合は仕方ありません。
花粉症対策として正しいお掃除を行い、洗濯物は完全室内干しに勤めましょう。
【寒暖差アレルギーも併発している】
寒暖差アレルギーとは気温差に身体がついていけず、アレルギー症状を発症してしまうこと。
くしゃみ鼻水以外にも、蕁麻疹が出る方もおり、温まった身体が外の(室内の)温度によって冷やされることでアレルギー症状が出てしまいます。
基本的に人間は5度以上の寒暖差が負担となるため、こうした症状がある場合は、お風呂上がりに身体が冷えないよう温かい格好をするか、暖房を脱衣所までしっかりとかけて身体を冷やさないようにしましょう。
【入浴したことによって副交感神経が優位になりすぎた】
これは数ある原因の中でも一番厄介な原因です。
副交感神経とは人間がリラックスしたときに優位になる神経なのですが、くしゃみや鼻水は副交感神経が優位になった際に起きやすくなってしまいます。
リラックスすることによって花粉症症状が悪化してしまう……というのはとても困った症状なので、もし入浴後に花粉症症状が悪化する様であれば、抗ヒスタミン薬などを利用し、免疫の過剰反応を抑えていくとよいでしょう。
そして、その隙に交互浴などを行い、少しずつ免疫力の向上や自律神経を整えていくと良いでしょう。
まとめ
一言で「入浴」と言っても、花粉症の方にとっては症状が悪化する可能性もあり、安心できないものですが、基本的に『優しい入浴』を心がけ、症状改善のために交互浴を行っていけばむしろ入浴によって花粉症症状が改善することもありますので、気楽に、入浴を楽しんでください。
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