「気管支喘息」その治療の歴史を知る

研究
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雑学が役に立つ!喘息の治療の歴史をひもといてみよう!!

気管支喘息は、その歴史は古く、紀元前8世紀のイーリアスという、ホメロスによって作られたとされる古代ギリシャ詩作品にのっていると言われている程です。

紀元前4世紀には、医学の父と呼ばれるヒポクラテスが、喘息は仕立屋さん、漁師さん、金細工師に多く見られるということを発見し、また、気候に左右されたり、遺伝的要因があるのではということを記録し、残していました。

そこから、時代が進み、2世紀にはガレノスというギリシャの医師が喘息は気管支の狭窄や閉鎖に寄るものであると判断し、そこから基本的な喘息というものについての研究が進められるようになりました。

これらの話はWikipediaに載っていることなのですが、気管支喘息にまつわる話は、古いところではエジプトやメソポタミア、中国でも紀元前の文明の遺産からもかくにんすることができ、1600年代中期には、喘息は呼吸困難を引き起こす疾患であると捉えられるようになっていました。

このように太古から続く疾患と人間は、どのように戦ってきたのでしょうか?

気管支喘息という概念

古代ローマ

紀元前4世紀に医学の父であるヒポクラテスが喘息の特徴をまとめたその後、紀元前25~紀元後50年頃の学者、アウルス・コルネリウス・ケルススが、医学書の中に呼吸困難を示すものとして「喘息」というものを記録しています。

一方日本では、平安時代末期から鎌倉時代初期の藤原定家が書いた「明月記」という著書に喘息に関する症状が載っており、その頃、もしくはそれ以前から喘息というものが日本で見聞きされていたと言うことがわかります。

ただ、平安時代くらいまでは、病気や難産などは「鬼」の仕業だったり「怨霊」の仕業であろうとされていたため、「病気」としての概念はなかったかもしれません。

また、世界の歴史の中でも、1600年代くらいまでは、「喘息」という病気ではなく、「呼吸困難を示す症状の一つ」という概念でしかなく、その後、1662年頃に、イギリスの医師により、喘息は「運動やストレス等により、睡眠中や感染時発作的な呼吸困難を引き起こす一つの疾患である」と定義されるようになりました。

ただし、そこから明確な治療方針が決まるまではまだまだ先があります。

気管支喘息の治療の歴史

古文書

喘息についての病態が判明したのは17世紀。

イタリア人の医師が喘息と有機塵(花粉や綿その他の有機性の埃)と気管支喘息が関連していることを指摘し、1860年にイギリスのソルターが気道がふさがってしまうこと、気道が過敏になってしまうことを探り当て、その後19世紀末から20世紀初頭にようやく、アドレナリンやエフェドリンの開発、発表に伴い、気管支拡張薬を使用した、喘息の治療ができるようになったのです。

1960年代には、喘息の基本病態が気道の慢性的な炎症であるという概念が広まり、1990年にイギリスが、1991年にアメリカ国立衛生研究所が「喘息間慢性の気道炎症である」と、明確化しました。

これによって、ステロイドを使用して炎症を抑え、気管支拡張薬を使って呼吸困難を防ぐという治療方法が確立されていくようになったのですが、日本は欧米諸国に比べて、吸引ステロイド薬の使用率が低かったのです。

日本ではなかなか普及されなかった吸引ステロイド薬

注射

今では吸引ステロイド薬が有効であるという医師の方が多いのですが、1980年代ではほとんどステロイドは使用されていませんでした。

その時代、一般的には「発作の時だけ気管支拡張薬を使用し、中程度以上の症状の時には全身性ステロイド薬(経口薬や注射)を使用する」というのが普遍的でした。

ただ、やはり長期にわたり全身性ステロイド薬を使用するというのは、患者・家族のみならず、医師のなかでも懸念され、通常時でも定期的に気管支拡張薬を使用し続けていこうという考えがメインでした。

そのため、1980年代初頭では、喘息の患者さんは数ヶ月の入院を要していたり、残念なことに年間6000人以上もなくなっていたりもしました。

ニュージーランドでは1979年には喘息による死因が世界第一とまでなり、1990年にニュージーランドの医師らによって、β2刺激薬の吸入によって、喘息が重症化してしまうという論文が発表。

そこから吸入ステロイドの積極的な使用で、炎症を抑えつつ、発作時に気管支拡張薬という治療方針に変わり、急速に喘息による死亡が減少していったのです。

今ではコントロール可能な病状に

喘息の薬

現代では、吸引ステロイド薬と気管支拡張薬の合剤の開発により、より体に負担がなく、より効果的に炎症を鎮める治療法が編み出され、さらに、抗アレルギー薬等の開発によって、喘息で死んでしまう可能性がぐっと抑えられるようになりました。

現在の最新医療では「分子標的薬剤」の研究が進められ、従来の喘息でもコントロール不可能なほどの重症患者でも、治療が確立できるようになってきました。

このように、医学の研究によって段々と気管支喘息は怖い病気ではなくなってきたのです。

ただ、アレルギー性気管支喘息の患者数は年々増加の一途をたどっています。

怖い病気ではないものの、日常生活のクオリティーを下げる要因となりますし、やはり呼吸器疾患は命に関わる場合もありますので、重々注意して生活するようにしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。