Contents
花粉症シーズンのコンタクトレンズについて
日頃コンタクトレンズで過ごしている方にとって、花粉シーズンは最悪な日々。
なぜコンタクトレンズは花粉症と相性が悪いのか。
花粉症でもコンタクトレンズを使わなくてはいけない場合はどうしたらよいのか。
こうした事柄を、各コンタクトレンズの種類別にわけてご説明したいと思います。
なぜ花粉とコンタクトレンズは相性が悪いのか
花粉症の場合、花粉が鼻や目といった粘膜に付着することによって、アレルギー反応が起こってしまいます。
もし、コンタクトをした状態で目に花粉が入ってしまうと、コンタクトレンズにも花粉が付着することになり、レンズの汚れもいつも以上の物に。
また、コンタクトレンズをしていると、目に涙が回りにくくなり、ドライアイの状態になりやすいのですが、花粉が付いた状態で涙が減ってしまうと花粉を外に出す力自体も弱くなるということです。
つまり、裸眼の時でいるよりも多くの花粉を目に入れやすくなってしまい、アレルギー反応が余計に酷くなってしまうのです。
更に、目が悪くない場合でも伊達メガネや花粉メガネなどで目にいる花粉を極力減らした方がよいので、やはりコンタクトレンズよりかは、目をガードできるメガネの方がよいとされています。
花粉シーズンにコンタクトレンズをつけるとどうなってしまうのか
花粉症の度合いは人それぞれなため、一概に「コンタクトレンズをつけたらこうなってしまう」ということは言えないのですが、花粉シーズンにコンタクトレンズをつけることで出てしまう症状を上げてみます。
- 目がゴロゴロする
- 目のかゆみ・充血が悪化してしまう
- 目やにが出やすくなる
- ドライアイが悪化してしまう
- コンタクトレンズが外れやすくなってしまう
- コンタクトの汚れが目立つようになってしまう
- 酷い場合は炎症してしまったり、角膜に傷が付いてしまうことがある
これらはコンタクトに花粉が付着することによって起こる症状です。
人は無意識に目をいじることが多く、ちょっとした違和感で知らない間に目を擦ってしまい、角膜などに傷が入ってしまうと、花粉症に加え目の炎症も起こりやすくなってしまいます。
そうなった場合、眼科で処方される抗生物質の入った目薬を使わないと治らないことがほとんどですので、少しでも違和感を覚えたら速やかにコンタクトを外し、眼科に行って診察してもらいましょう。
そして、できることなら花粉症シーズンはコンタクトレンズではなく、メガネを使うことをオススメします。
花粉症シーズンでもコンタクトを使いたい場合
花粉症とコンタクトレンズの相性は最悪なことをお伝えしましたが、それでも、スポーツをやっている人や仕事柄メガネが邪魔になってしまう人もいます。
また、そうした場合でも視力が0.1以下だと裸眼で我慢する……ということは難しいかと思われます。
では、そうした方が花粉シーズンにコンタクトで過ごすにはどのようにしたら良いか、種類別のコンタクトレンズに分けて検証してみましょう。
1DAYタイプのコンタクトレンズ
最も花粉症シーズンに適したコンタクトレンズ。
使い捨てが可能ですので、花粉が付着しても夜には捨てられるので目へのダメージは最小限に抑えられるでしょう。
もし、普段は普通のコンタクトレンズを使っている場合でも、花粉症シーズンだけは1DAYに切り替えることをオススメします。
もちろん、1DAYタイプのコンタクトレンズは通常よりも汚れやすく、薄い作りになっているので、必ず1日使ったら捨てるようにしましょう。
2WEEKタイプのコンタクトレンズ
できることなら1DAYタイプのコンタクトレンズに切り替えることをオススメします。
どうしても2WEEKタイプのコンタクトレンズを使用したい場合は、とくに使用時間と洗浄に注意しましょう。
「レンズについた汚れを落とす」ということが最大のポイントですので、使用後は必ずすすぎ洗いからの擦り洗いをするようにしましょう。
また、多目的洗浄液よりも「過酸化水素」を使った洗浄液で洗うことをオススメします。
★過酸化水素水タイプ★
最も高い洗浄力を誇る洗浄液。
タイプも色々ですが、中和間を入れて化学反応を起こし洗浄力を高めています。
防腐剤フリーなこともあり、おすすめですが、洗浄力が強いためしっかりとしたすすぎが必要となってきます。
★MPS(多目的洗浄液)★
一番人気のある「1本で洗浄からつけ置きまで済ませられる」洗浄液です。
レンズへの影響も少ないのですが、洗浄効果が低くレンズケースは毎日洗って乾燥させる必要があるほか、それでも1~3ヶ月で交換しなくてはいけません。
ノーマルタイプのコンタクトレンズ
とても花粉症シーズンには辛いコンタクトレンズのタイプです。
できる限り1DAYタイプのコンタクトレンズへの切り替えをオススメします。
また、ずっと使用できるタイプのコンタクトレンズでもその寿命は1年から1年半と言われています。
定期的な買い換えを考えても、花粉症の場合は使い捨てタイプのほうがオススメと言えるでしょう。
ハードコンタクトレンズ
長期利用を目的としているレンズで、汚れや傷が付きにくいとされていますが、毎日のケアは必須です。
また、酸素をよく通し、目の潤いを奪いにくいのでドライアイの場合でも適していますが、花粉症の方にとってはやはり良いものではありません。
ソフトコンタクトレンズよりは汚れは付きにくいのですが、目とレンズの間に隙間があること、レンズが小さいことからレンズの裏側、コンタクトとレンズの間に花粉が入り込みやすく、非常に不快感、異物感を感じることが多くなってしまいます。
やはり、もし可能なら1DAYタイプの物を使った方がよいでしょう。
というわけで、一番のオススメは1日使い捨ての「1DAY」コンタクトレンズでしたが、それでも不快感は多くなります。
できる限りメガネなどでカバーしていくようにしましょう。
コンタクト使用時のケア
花粉症シーズンにコンタクトレンズを使う場合は「1DAY」が良い事はわかりましたが、どのコンタクトを使っていてもやった方がよいケアがあります。
「コンタクトをしていても伊達メガネ・ゴーグルはしておいたほうがよい」
コンタクト使用時でも、伊達メガネや花粉症用メガネをして目に入る花粉の量を極力減らすようにしましょう。
統計によると、メガネ使用時は裸眼の時に比べて50%も花粉の量を減らせるそうです。
ですので、移動時や食事中など、コンタクトでいる必要がないときには度の入っていないメガネを使用するとよいでしょう。
「コンタクト用目薬を定期的にさし、コンタクトに付着した花粉を洗い流したほうがよい」
コンタクト用の人工涙液で、定期的にコンタクトや目についた花粉を洗い流すようにしましょう。
できる限り防腐剤など無添加の、涙に近い物のほうが、長期の使用を考えるとオススメです。
「卓上加湿器などでできる限り目の周辺の潤いを保つようにしましょう」
小さな卓上加湿器を使用し、目の回りにくる花粉の量を減らしましょう。
同時にドライアイの予防にもなり、一石二鳥です。
「花粉症用の目薬を、コンタクトをしたまま使用しない。(使用可のものは別)」
コンタクトの使用時間は極力短しましょう。
目に負担が来ないようにする他、コンタクトレンズについた花粉から目を楽にするとう意味もあります。
「コンタクトを触る際の手は徹底的に綺麗にすること」
これは、普段から言えることなのですが、手に花粉が付いた状態でコンタクトレンズをいじると、目にダイレクトに花粉が入り込んでしまいます。
雑菌から目を守ることも踏まえ、コンタクトを触る際は、しっかりと手洗いした上で触るようにしましょう。
「予め薬を飲んで対処をしておくのも手」
コンタクトを使用しなくてはいけない仕事などで、花粉症の場合、予め目の症状が出ないよう花粉症の薬を先に服用しておくのも一つの手です。
もちろん目には花粉が侵入してしまうのですが、目のかゆみ・充血などといった花粉症症状は抑えられるので、使用時の不快感は減ります。
もし、薬を飲むことに抵抗がある場合は、ハーブやサプリメントなどで症状を緩和できることもありますので、そうした方法で目への負担を減らしていきましょう。
このように、コンタクトレンズと花粉症との相性は最悪だということはわかりましたが、同時に「1DAYの使い捨てコンタクトレンズにする」「定期的に目薬をさす」「念入りに洗浄する」といった方法で、乗り越えることもできます。
ただし、少しでも違和感を感じたり、痛みを感じた場合は速やかにコンタクトを外し、医療機関へ行きましょう。
また、できる限り花粉症症状を出さないためにも、メガネを使用できない方は生活リズムや薬やサプリメント等で気を使い、体調管理をしてくとよいでしょう。
コメントを残す