花粉症と黄砂とPM2.5との関係性

大気汚染

今時の花粉は黄砂とPM2.5でパワーアップしていた!?

花粉の時期に流れてくる「黄砂」そして、「PM2.5」。

黄砂はかなり前から季節性の風に乗って中国から日本へ流れてくる砂でしたが、PM2.5はここ数年前から話題になるようになった、これも中国で発生してしまった大気汚染物質の一つです。

花粉だけでも十分に人体に影響のある物質なのですが、そこにPM2.5が付着することにより、実はさらにハイブリッドなアレルゲンにパワーアップしてしまうのです。

今回はそんな「花粉」と大陸からの困った大気汚染物質について調べてみようと思います。

黄砂とは? PM2.5とは?

黄砂とは、知っている人も多いかと思いますが、中国北西部あたりにある、タクラマカン砂漠・ゴビ砂漠・黄土高原等から発生する砂で、砂嵐などで大気中に巻き上げられた乾燥した地帯の砂が、今度は季節性の偏西風によって各方面に運ばれて行ってしまいます。

砂漠

黄砂の移動自体は、文永3年(1266年頃)に「晩に泥の混じる雨降る」などの記録があり、遥か昔から見られる気象症状であったことがわかります。

一方PM2.5とは、粒径2.5μmという、髪の毛の太さの1/30ほどの小さな粒子のことで、煤煙や自動車の排気ガス等から生じた炭素や金属、硝酸塩、硫酸塩といった様々な物質の混合物です。

当然体によいわけもなく、PM2.5はその粒子の小ささから肺の奥深くまで入り込むため、「肺がん」「気管支喘息」などの要因にもなると、中国でも問題になっている汚染物質です。

大気汚染

そんなPM2.5ですが、最悪なことにスギ花粉シーズンになると黄砂と一緒にくっついて、偏西風と共に日本にやってきてしまうのです。

黄砂に対してのアレルギーというものもあり、花粉ではなんともなくとも、黄砂が吹いてくると咳や鼻水、喉の痛みが出てくる人もいます。

また、筆者のように金属アレルギーを持っている場合、金属物質でできているPM2.5によって酷いアレルギー症状を起こしてしまい、鼻水やくしゃみはもちろん、咳や皮膚の炎症を起こしてしまうこともあります。

そんな「単体でも、合わさっても厄介な中国からの物質」ですが、そこに花粉が重なると……さらに厄介なことになります。

花粉と黄砂とPM2.5の関係

さて、黄砂に乗ってPM2.5も日本へ来る時期があることはわかったかもしれませんが、その時期が最悪なことに「スギ花粉シーズン」という所にも問題があります。

これは季節によって気圧の配置が変わり、風向きが決まってしまうので仕方のない部分もあるのですが、このようにトリプルでアレルゲンが空気中を舞ってしまうと、花粉症・黄砂アレルギー・PM2.5による金属アレルギーという、アレルギー発症率が格段に上がってしまう状態になります。

さらに、花粉と黄砂やPM2.5自体は互いに関わりが無かったとしても、「アジュバント効果」というものが花粉症悪化の原因になってしまいます。

アジュバント効果とは、黄砂やPM2.5自体にアレルギーを持っていなかったとしても、PM2.5や黄砂といった微粒子と花粉が同時に人体に入り込むことによって、PM2.5や黄砂が補助因子となって、免疫反応を高めてしまうのです。

悪化

つまり、人体に余計な物質が入り込むことによって、いつもよりも免疫活動が活発化してしまい、花粉症症状が酷くなってしまうというものなのです。

アジュバント効果とは元々、予防接種のワクチンの効果を高めるための補助剤のことを指した言葉です。

そのままでも、花粉と相まっても厄介な黄砂やPM2.5。
これらの対処法はないのでしょうか。

黄砂やPM2.5の対処法

現在では、スマホアプリなどでPM2.5の予報などを確認することができるようになりました。

ですので、基本的に黄砂やPM2.5が多く飛散すると予報された場合は、必要以上に屋外へ出ないようにしましょう。

また、それと同時に、布団や洗濯物を外に干さない、窓を開けないといった対処法をとり、室内へできる限りアレルゲンを取り込まないようにしましょう。

ですが、ずっと家の中にいるというのも難しい問題。

PM2.5は粒子が細かく、マスクをしていても繊維を素通りしてしまうこともあります。

その場合は、花粉用や風邪のマスクではなく、PM2.5用のマスクを使ってみるとよいでしょう。

PM2.5用のマスクは医療用や産業用の高性能防塵マスクの場合、PM2.5の小さな粒子でも止めることができるのでおすすめです。

防塵マスク

しかし、こうしたマスクは値段も高く、なかなか手に入りにくいこともありますので、筆者のおすすめとしては、できる限り繊維の細かいマスク+イオン透明マスクを使用し、ダブルの効果で体内に侵入してくる黄砂やPM2.5の量を減らして行くとよいでしょう。

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暫定的な目安として、1日平均70マイクロメートル/㎡の日は特に注意するようにしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。