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アレルギー性鼻炎は点鼻薬がなぜ効果的なのか!?
アレルギー性鼻炎と言えば、点鼻薬を想像するほど、鼻炎のお薬の中では一番処方されやすいものでしょう。
そもそも点鼻薬というのは何なのか。
副作用や使い方、子どもでも大丈夫のなのか等、今回は「点鼻薬」に焦点を絞って調べて見たいと思います。
点鼻薬とは?
読んで字のごとく「鼻(鼻腔)(鼻粘膜)に直接吹きかけるお薬」のこと。
鼻にさす液体のお薬が内蔵されているスプレーを、鼻腔の奥に向かって吹きかけることによって、直接、炎症を起こしていたり、充血していたりした鼻粘膜を落ち着かせていきます。
基本的に、点鼻薬は鼻の粘膜に広がる交感神経を刺激して、血管を収縮させて、粘膜を「キュ」っと縮めることによって、鼻から空気を吸うための道を作ってくれるものです。
※実は、健康なときでも交互に空気を通している鼻※
アレルギーを直接治すわけではないのですが、こうした作用のお陰で、点鼻薬をすると鼻が通り、呼吸しやすくなる上に、鼻水やくしゃみ等も治まるという訳なのです。
点鼻薬にも副作用が!?
すぐに鼻通りを良くしてくれ、鼻粘膜の炎症なども抑えてくれる便利な点鼻薬ですが、もちろん、お薬なので、副作用もあります。
ですが、大半の副作用は「使用者の使い方が悪い」ことが原因で起こっているのです。
点鼻薬は上記の通り、血管を収縮させるために、鼻粘膜の交感神経を刺激するものが大半です。
健康な状態でも、通常、鼻の奥では粘膜が膨れたり、締ったりを繰り返し、実は両方すっきり通っているということはあまりないのです。
ですが、左右両方の空気の量がほどよく吸い込まれるように、自律神経が上手に調節しているのですが、点鼻薬はその自律神経を無理矢理、交感神経優位に持っていき、鼻を通してしまいます。
もちろん、鼻が詰まって仕方がない時は、それこそ「しかたのないこと」なのですが、長期間このような自律神経を乱すようなお薬を使い続けていると、自律神経が癖になってしまい「お薬を使わないときは鼻が常に詰まる」という状態になってしまうのです。
ですので、点鼻薬は乱用したり、長期連続使用はしてはいけないとされているのです。
また、他にも、「鼻からボタボタ溢れるくらい、スプレーを噴霧させる」「ノズルを鼻に突っ込み、拭かずに不衛生な状態で何度も使用する」「ツンとするのを嫌がり、薬液を鼻の手前の方のみにしかつけない」などといった使い方は、副作用というよりも、別な感染症になったり、点鼻薬の効果が全く得られなかったりするので、気をつけましょう。
正しい点鼻薬の使い方
点鼻薬には、したたらせるタイプとスプレータイプなど、それぞれによってタイプが異なります。
また、これから先、「鼻にノズルを差し込み噴霧する」という使い方以外の点鼻薬が出るかもしれませんが、基本的な使い方として、正しい使い方と注意点をあげていきます。
- 使用する前に手を洗い、軽く鼻をかんで、清潔な状態で使うようにしましょう。
- 使用時は仰向けに寝て頭をそらし、薬を指示された回数噴霧させるか、したたらせるかしましょう。
- 薬がまんべんなく行き渡るように、しばらくそのままでいましょう。
- ノズルを差し込む際は、鼻のあちらこちらに当たらないよう、丁寧に。
できれば、ノズルを鼻に入れた後は、どこかに触れているかもしれないので、清潔なティッシュなどでノズルを拭き取るようにしましょう。 - 起き上がって鼻の穴から流れてき薬液に関しては、軽くティッシュで拭いましょう。
この時、強く鼻をかんでしまうと、せっかく入れた薬液が出て行ってしまうので、注意しましょう。
【使用時の注意点】
- 使用回数や使用期間は医師、または薬剤師や点鼻薬の説明書に書かれているとおりに使いましょう。
- お年寄りや妊婦、高血圧、甲状腺や心臓疾患がある場合は、市販のものを自己判断で購入せず、まずは担当の医師に相談するようにしましょう。
- 点鼻薬は多量に、長期間使うと粘膜が腫れやすくなり、かえって薬を使用しないと治らないむくみや炎症が出てきます。
もし、市販の点鼻薬を使用する際は、応急処置だと思い、使用期間・使用回数を守って使うようにしましょう。
ステロイド点鼻薬は子どもでも使用可能。ただし……
現在処方される際に良く出る点鼻薬は「フルチカゾン」「モメタゾン」「デキサメタゾン」あたりでしょう。
これらは、ステロイド点鼻薬と呼ばれるもので、副作用が気になることもありますが、小児用もあります。
ですが、市販の点鼻薬は子ども用は基本的に売られていないはずです(筆者が見逃している可能性もありますが)。
これは安全面を考えた場合でのことで、市販で購入できる点鼻薬の場合、量や成分が限られてしまうからとも言えるでしょう。
ですので、子どもの点鼻薬を考えている場合は、病院で相談し、処方してもらった方が良いでしょう。
※子どもの点鼻薬は病院で!!※
もちろん、ステロイド点鼻薬の場合もそうでない場合も、回数・期間は厳守。
ステロイドの場合は、さらにそこにステロイド独特の副作用なども加わってしまうかもしれませんが、点鼻薬の場合鼻のみの作用するため、あまり副作用自体は起こらないと言われています。
強い症状が短期間起こる場合は、このようなステロイド点鼻薬を上手く利用して、不快な症状を軽減させていきましょう。
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