アトピーは悪化する!? それはなぜだろうか!?

医者

悪化するアトピーには様々な原因があった!「なぜ」をここで解決!!

毎年ある時期だけ悪化するアトピーとは別に、一度はよくなったものの大人になってからアトピー性皮膚炎が悪化してしまったり、改善⇒悪化を繰り返すことも。

この症状の変化には実は深い理由があったのです。

完全治癒というものがないアトピー性皮膚炎。
よい状態を維持するには「原因」をはっきりとさせ、回避していく必要があります。

では、どのような要因でアトピー性皮膚炎の状態が悪くなっていくのでしょうか?

様々な要因でもたらされるアトピー性皮膚炎悪化

アトピー性皮膚炎は、元々持っている「アレルギー体質」「アトピー体質」といった遺伝的な問題と、そこに加わる「環境」が合わさって、症状が発症してしまう皮膚のかゆみ・炎症です。

ですので、DNA的にアトピー体質だったとしても、自分の身の回りの環境を改善していくことによって、症状が治まったり、また、年齢と共に免疫力などの改善といった「体質が変わっていく」という事によっても症状が治まる事があります。

体質に関しては生まれ持った物も大きいのですが、環境が変わると体質も変わっていくものですので、「遺伝的要因」を省くと、アトピー性皮膚炎が悪化する要因は「4つ」になります。

  1. 環境的要因
  2. 心理的要因
  3. 摂取要因・吸引要因
  4. 社会的要因

環境的要因とは?

天気

気温や湿度といった「天候」「季節」によって左右される要因。

この場合、1年間のうち、ある特定のシーズンになるとかゆみがぶり返したり、雨の日や晴れの日などキーとなる天候・気温がわかりやすいかと思います。

また、「木造の家から鉄筋コンクリートの家に引っ越しをした」ということで、家の中の湿度が変わり症状に変化が現れる事もあります。

もう一つ特殊な環境的要因は「引越し」です。

  • 同じ市内、同じ都道府県内であれば、そこまで変化はないのですが、例えば北海道に住んでいたのに沖縄へ引っ越した。
  • 海に囲まれた千葉県から、盆地の京都へ引っ越しをした。
  • 日本からアラスカへ引っ越しをした。

このような、今まで住んでいた環境とは全く違う地域へ引っ越しをすることによって、肌が受けるストレスに変化が起こり症状が悪化したり、逆に改善されたりするケースもあります。

【回避方法】

環境的要因によるアトピー性皮膚炎は、地球規模の問題のため、自分でひたすら守っていく必要があります。

天候で左右される場合は、湿度や日照などが原因となるため、天気の日が弱い場合は日が出ている間は極力外に出ない、長袖を着るなど。
雨の日が弱い場合は、湿度でやられるので、エアコンのドライ機能を生かす。

冬が弱いなら乾燥的要因かもしれないので、極力加湿する。
夏が弱いなら気温が原因かもしれないので、暑い時間帯は外に出ない。

このように、自分のいる場所を「極力一定の気温・湿度」に保たせる努力をしてみましょう。

ですが、環境的要因の場合ある程度の原因が特定させやすいため、予め保湿に努めておいたり、薬を塗っておく等やりやすいので、比較的対処法が見つけやすいでしょう。

心理的要因とは?

ストレス

「ストレスで人間の寿命が左右されることもある」

そう言われるほど、人間の心理というものは、体の症状になって現れやすいものです。

転校・進学・転職・就職・出産・引っ越しなど。

このような変化は人生にとってつきものなのですが、向かう先の道が平坦とは限りません。

例えば、好きな人と一緒に暮らすこととなる夢の結婚ですら、一人暮らしが長かったり実家暮らしが長いと、「他人と暮らす」ということに多大なストレスを感じ、皮膚症状となって現れてしまうことがあります。

また好きなことを仕事としたとしても、トラブルがあったり、お客様とのやりとりが苦手、事務作業が苦手、収入が不安定など不安や悩みは尽きません。

ストレスを感じると人間はストレスホルモンを出したり、免疫力が下がったりしてしまいます。

そうなると、症状が悪化してしまったりするので、「学生の頃は症状が落ち着いていたのに、社会人になってからかゆみが出てきてしまった」「妊娠中は問題なかったのに、出産後育児に追われるようになったら、アトピー性皮膚炎が悪化した」という事が起こるのです。

【回避方法】

環境的要因以上に、「ストレスを回避する」ということは難しい事です。

極端な例ですが、親元で庇護され何十年も引きこもりをしていたとしても、いつかは外に出ないといけないときも来ますし、体はいつもまでも健康ではありません。

ですので、一番よいのは「新しい環境に慣れる」ということなのですが、同時に「極力嫌なストレスは回避する」というのも大切な事。

ストレスには楽しくて感じるストレス(ゲームに負けつつも少しずつ上達していったり、バンジージャンプやジェットコースターに乗るといったこと)、そして、恐怖や不快から感じるストレス(いじめや会社で上司に怒鳴られる等)があります。

引っ越しなどで見知らぬ土地にいるときも人間はストレスを感じるのですが、徐々に友人や知り合いが出来ることによってストレスは減っていきますが、いじめや仕事での度を超えた労働は蓄積されていく一方です。

まずは、このストレスが「よいストレスか」「悪いストレスか」を考え、悪いストレスの場合「発散することでどうにかなるストレスか」「逃げなければどうしようもないストレス」かを考え、見極めましょう。

発散すればよいストレスでしたら、終末に運動をする、カラオケやショッピング、ほんの少しの贅沢をしてみるなどといったことで日々のストレスを解消させていきましょう。

逃げなければどうしようもないストレスの場合、思い切って転職や転校、もし、ワンオペ育児などで切羽詰まっているようでしたら、行政に相談するなどをして少しでも楽な方へいけるようにしましょう。

因みに、ストレスに対しては「よく寝ること」「健康によい食べ物を食べること」「運動をすること」も大切です。

特に寝ることはストレスを解消させること、ストレスに対して耐性をつけることができる重要な回復ポイントですので、疲れたときほど、よく眠るようにしましょう。

睡眠

摂取要因・吸引要因とは?

ハウスダスト

摂取要因とは「摂取アレルゲン」のこと。
つまり食べ物によって与えられる、原因のことです。

幼少期は消化器官が未成熟で、食べ物の未消化が原因でアトピー性皮膚炎が発症してしまうのですが、成長するにつれ消化器官が成熟し食べ物による影響が少なくなってくると言われています。

ですが、成長し、今度はアレルゲンが蓄積し、「これを食べるとアレルギー(皮膚が痒くなる)」というものが出てくるようになります。

それを摂取アレルゲンと言います。

吸引要因とは「吸引アレルゲン」のこと。
カビやダニ、花粉などの空気中に散布している主にハウスダストが原因でのことです。

吸引と言っても呼吸器官だけではなく、当然ハウスダストなどは肌にも触れるため症状の悪化に繋がることもあります。

また、ホルムアルデヒドや香料に含まれる刺激物などで症状が現れたり、接触性となりますが、化繊に含まれている物質が原因となることもあります。

【回避方法】

食べ物・空気・触れるものといった物が原因で症状が現れている場合、比較的容易に原因が特定しやすいことがあります。

検査で判明することはもちろん、自分が何を食べたり、掃除をどれくらい怠ったり、何に触れたときにかゆみが生じるかをしっかりと把握しておくことによって、摂取要因・吸引要因による症状悪化は防ぐことが出来ます。

まず、食べ物に関しては、アレルゲンとわかるものは食べないこと。

もし何が原因かわからない場合は、「食べ物メモ」などをするとよいでしょう。

1週間の間、食べた物を全てメモし、同時にかゆみを生じた時期・時間を記録。
それによって、どんな食べ物を食べたときにかゆみが生じるかを判断することが出来ます。

メモを取るのが面倒なときは、スマホで写真を撮るだけでも十分。

アプリによっては、カロリーや栄養素を出してくれるものもありますので、便利に使いましょう。

関連⇒食事記録アプリ「あすけん」

そして、吸引要因の場合は、ほとんどがハウスダスト。

室内の清掃につとめ、空気清浄機を常に稼働させておきましょう。

また、季節に寄っては花粉やPM2.5によって皮膚に刺激が加わることがあります。

そんな時には、環境的要因と同じように、そのシーズンになったら窓を開けない。ワセリンをしっかり塗る。長袖を着るなどをして対処していきましょう。

社会的要因とは?

大気汚染

排気ガスに工場排水。

農薬に食品添加物。

私たちの身の回りには「すぐには影響ないが、あまり体によくないもの」がたくさんあります。

もちろん、ホルムアルデヒドや防腐剤などもそうなのですが、食べ物の保ちをよくしたり衛生的な状態を保つには必要な物なのですが、どうしても刺激的には強かったり、触れすぎると病気という形でなんらかの影響を受けてしまうものがたくさんあります。

こうしたものは、発展途上の国のほうが酷いにせよ、文明が発達すればするほどどうしても触れる機会が多くなってしまいます。

例えば、水道水に含まれている塩素も、綺麗な水を飲むためには必要ですし、飲んでも体に悪いことはないのですが、シャワーとして浴びると刺激が強く皮膚が巻けてしまうこともあります。

こうした社会的に避けられない要因のことを、社会的要因としています。

【回避方法】

社会的要因による下人を排除することはとても難しいです。

100%無農薬の野菜を常に手に入れられ続けられるか。

絶対にファーストフードを口にしないで入れられるか。

とことん空気の綺麗な場所に住めるか……といったら、そうでない人の方が多いでしょう。

もし、こうした化学物質が原因でアトピー性皮膚炎が悪化しているとしたら、まずは体質改善を試み、それから「できる限り」ナチュラルな食べ物を食べたり、飲み水をミネラルウォーターにするなどといった配慮をしていくとよいでしょう。

空気清浄機の導入と、ミネラルウォーターサーバーの導入。
そして、シャワーヘッドを塩素除去ができるものに交換するといったことだけでも、症状が改善されていくケースもあります。

ストレスが溜まらない程度に、よりナチュラルな生活を送れるようにしましょう。

ナチュラルライフ
医者

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。