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知っといて損は無し!気管支喘息と咳喘息の違い
咳が止まらない。
息苦しい。
発作的に咳が出る。
そんな咳症状が出た場合、全て一緒くたに「喘息だ」と思ってしまってはいませんか?
アレルギー性気管支喘息という症状は知っているのですが、その一歩手前にあるのが「咳喘息」というゆるい感覚ではいませんか?
間違ってはいないけど、当たってもいない。
咳症状は人間の呼吸という一番大切な部分を脅かす疾患になり、ともすれば命に直結する場合もあります。
今回は「咳喘息」と「気管支喘息」の区別がわかり、それぞれにあった治療、予防ができるよう、この2つの困った症状に対する知識をつけてみましょう。
気管支喘息とは
空気の通り道である気管支が、何らかの原因で炎症を起こし、腫れてしまう症状。
痰が出たり気管が狭くなってしまうため、咳が続き呼吸が苦しくなります。
気管支喘息の原因
- アレルゲンによる、アレルギー反応。
- 運動
- ウイルス感染
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
等と言われており、生活環境から変えていく必要もでてくるため、病院での治療だけではよくなりにくいとされています。
気管支喘息の特徴
通常時では何の症状も出ていないにもかかわらず、上記の原因によるきっかけで、激しい咳が出たり、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった喘鳴が起こり、呼吸困難になることも多々あります。
重症の場合、呼吸困難で意識を失ってしまったり、チアノーゼが出てしまったりと命に関わる場合もあります。
気管支喘息の治療
ステロイド薬の吸引とホナクリンテープなどの、気管支拡張が中心。
それと同時に、原因究明や、ストレスの緩和、室内の掃除など生活環境の改善を謀っていきます。
咳喘息とは
2~3週間、場合によっては数ヶ月慢性的に咳が続く気管支の病気。
気管支喘息の咳が「ゼロゼロ」といったような、湿った咳なのに対し、咳喘息は「コンコン」と乾いた咳が、止まることなく続きます。
咳喘息の原因
運動をしたり、声を出したりといった刺激で、敏感になった気道粘膜により咳の発作が出てしまう症状。
- 風邪による感染症
- たばこの煙
- 温度変化
- ストレス
- 逆流性食道炎
- ハウスダスト
- アレルギー
などといった多数の原因が上げられます。
咳喘息の症状
ともかく咳が酷いことが特徴で、人によっては咳き込みすぎて肋骨を折ってしまったり、筋肉痛が酷くなり眠れないほどになってしまうこともあります。
筆者も、以前酷い咳喘息を起こした際、3ヶ月間咳が止まらず、喉粘膜が切れて血が出てしまったり、咳き込みすぎて肋骨にヒビが入り、横隔膜の激しい筋肉痛で動くことさえできなくなる事態になりました。
咳喘息の特徴
ゼーゼー等の喘鳴がなく、咳がひたすら出るということが唯一の特徴。
ただし、咳の起こり方が発作的で長時間続くため、肋骨を疲労骨折してしまうほど。
そのままにすると3割が本格的な気管支喘息になってしまうと言われています。
明け方の空気が一番冷える時間帯に特に出やすく、乾いた咳のため痰などは出ません。
気管支喘息の治療法
ステロイド薬の吸入がメイン。
気管支が炎症しているときは、気管支拡張薬も有効でしょう。
気管支喘息と咳喘息を区別するポイント
- 喘鳴があるかないか。
気管支喘息…………「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という喘鳴がある。
咳喘息………………咳は出るが、変な呼吸音は出てこない。 - 咳が湿っているか乾いているか。
気管支喘息…………湿った、痰をからむ咳。
咳喘息………………「コンコン」という乾いた、痰のない咳。 - 咳のリズム。
気管支喘息…………「ゴホゴホ」「ゴホゴホ」と少し間ができる(激しい発作の時は除く)
咳喘息………………「コンコンコンコンコンコン」と息を吸う間もないほどの咳が続く。 - 風邪の後になりやすい。
気管支喘息…………風邪とは関係なしに発症しやすい。
咳喘息………………風邪のあとにいつまでも咳が残る場合発症しているケースが多い。 - アレルギーと関係するケース。
気管支喘息…………アレルギー反応を示すケースが多く、特にハウスダストやダニが原因となることが多い。
咳喘息………………アレルギー反応示すケースもある、特に花粉などの特定の季節性の物ののほうが多い。
咳喘息が悪化して気管支喘息になる
気管支喘息と咳喘息はこのような違いがあり、比較的区別がつけやすい物なのですが、咳喘息だからといって舐めていると、本当に大変な目にありますし、咳喘息が慢性化してしまうと3割がそのまま気管支喘息へと移行してしまうと言われています。
もちろん、100%気管支喘息が咳喘息の悪化版……という訳ではないのですが、気管支喘息になってしまうと気管支が慢性的に炎症してしまうことになり、症状を抑えていくのが大変になってしまいます。
咳喘息であったとしても、早めに病院へ行き検査をして、症状を抑えていくようにしましょう。
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