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子どものアレルギー性気管支喘息に親ができることは
子どものアレルギー性気管支喘息は年々増加の一途をたどっています。
元々、小児喘息という病気自体はかなりの大昔から存在している病気なのですが、花粉や大気汚染の増加に伴い、アレルギー性の気管支喘息までも発症するようになってきて閉まったからです。
乳幼児期にアトピーを煩っていた場合、成長し、幼稚園、小学校となった場合アレルギー性気管支喘息を発症してしまうケースが多いとされているのですが、アレルギー体質ではなかった小児でも発症することもあります。
小児喘息のあるある
【発症は早めにわかる】
小児喘息の発症は、約70%が3歳までに、90%が5歳までに起こるとされています。
だからといって、小学校に上がったからもう喘息にならないか……といったら、そんなことはないのですが、アレルギー性気管支喘息の気がある子どもは、比較的早い内から症状を出してしまうことが多いでしょう。
【アレルゲンの元は「ダニ」が多い】
原因となる環境因子(アレルゲン)の中で、一番多いのはハウスダスト。
その中でも『ダニ』が一番多い原因となります。
その他は犬猫などのフケやゴキブリの糞や死骸、カビ等です。
大人になると、解熱鎮痛剤でも喘息発作を起こすことがあるのですが、小児では少ないでしょう(とはいえ、ゼロではありません)
【自然に良くなるケースが多い】
大人になってからの喘息は、慢性化しやすく大変ですが、小児喘息の70%は思春期までに自然と消えていくケースが多いと言われています。
ただし、放置して良いと言うわけではなく、適切な治療を行い、成長期に体質改善などを行っていった場合ですので、注意してください。
【大人と同じ検査がしにくい】
子どもの場合、呼吸機能試験や気道過敏性試験などを受けることが難しく、喘息かどうかの判定が遅れることが多々あります。
5~6歳になれば、ピークフローメーター(呼吸機能測定器具)が使えるようになるので、喘息かどうかの判定がやりやすくなるでしょう。
まずは大人が気がつくことが大切
子どもの喘息の場合、「単なる風邪だろう」と甘く見ていたら、突然発作が起こり救急車を呼ぶ自体になる……なんてことが、しばしばあります。
子どもは口に出して言えない分、大人が気がつく必要性があるため、咳が出ているな……と思ったら、多少大げさかもしれないと思っても、すぐに病院へ連れて行ってあげることが大切でしょう。
とくに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった呼吸音は「喘鳴」といって、喘息の特徴です。
この音が聞こえるということは、呼吸困難を起こしてしまっているということなので、異常を感じたら深夜でも救急病院に連れて行った方がいいかもしれません。
子どものアレルギー性気管支喘息の治療は「予防」と「コントロール」で
【コントロール】
まずは大人と同じく、アレルギー性気管支喘息はステロイド吸引薬等を使用し、『他の子どもと同じくらいの生活が送れるよう』症状をコントロールしていきます。
ステロイド吸引薬を子どもの頃から使用するとなると心配になるかもしれませんが、症状が安定し発作などを起こさなければ、徐々に減らしていくことが可能ですので、心配のあまり、逆に苦しい思いをさせないよう上手く薬と付き合っていきましょう。
その際、子どもの場合は上手く吸引できないこともありますので、しばらくは正しく吸引できているかチェックしてあげるようにしましょう。
また、吸引後は必ずうがいをする習慣をつけてあげるように、親御さんが見守っていてあげましょう。
【予防】
薬でコントロールしている間に、環境対策と体質改善を心がけましょう。
大部分の小児喘息はダニが原因。
埃の中には1g中1000~3000匹のダニがいるといわれていますので、まずは小まめな掃除から始めましょう。
- 掃除機を3日1度はかける。
- ぬいぐるみなどはダニの温床となりますので、月1回は洗濯機で洗いましょう。
- ダニ乾燥が苦手。湿度50%以下が続くと全滅するほどなので、天気がよくて乾燥している日は窓を開けて換気しましょう。
- 夏場は毎日、冬場でも週に1度は布団を干すように。難しいときは布団乾燥機をかけて、掃除機でダニの死骸を吸い取りましょう。
- カビも大敵。お風呂場はもちろん、押し入れの中などにカビが生えていないか月1回はチェックしましょう。
- 猫や犬もアレルゲンとなり得ます。既にペットを飼っている場合は、完全室内飼い(犬の場合は散歩後に全身を塗れタオルで拭く)、月1回のお風呂などを心がけましょう。
【体質改善も大切】
咳の発作が出てしまったりすると心配になりますが、無理のない範囲で運動(特に水泳等)させてあげると早めに喘息が出にくい体質へと変わるかもしれません。
また、吹奏楽なども本人が無理のない状態でしたら肺活量を鍛えるよい活動となりますので、体調と相談しながら楽しく体を動かしてあげましょう。
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