犬のアレルギー薬に革命が!?新薬「アポキル錠」とは?

動物病院

犬用アレルギー薬「アポキル錠」についてを紹介!!

近年のスギ花粉の増加により、霊長類である猿はもとより、犬や猫、インコやオウムなどといった鳥類までもが花粉症に悩まされるようになりました。

【筆者の体験談】犬の花粉症について

2017.11.06

中でも犬は「抗ヒスタミン薬」が効かないため、飼い主によるメンテナンス(小まめな入浴や保湿など)と、ステロイド外用薬やステロイド錠によって症状をコントロールしていくほかありませんでした。

ところが!!

2016年に販売開始となった「アポキル錠」は、ステロイドを含まない犬用の「アトピー性皮膚炎・アレルギー性皮膚炎」の薬として登場することとなったのです。

そんなアポキル錠のメリット、デメリット、特徴などをご紹介したいと思います。

アポキル錠の成分「オクラシチニブ」とはなんぞや?

痒い

今までのペットのかゆみ止めというと「ステロイド」がメインでした。

アレルギーによるかゆみのサイクルは「痒い」⇒「神経が敏感になる」⇒「掻くことによって皮膚が崩れる」⇒「炎症」の繰り返しによって、かゆみが止まらなくなってしまうのですが、ステロイドが「炎症」に効果的なのに対し、アポキル錠のメイン成分である「オクラシチニブ」は「神経」に働きかけるため、そもそもの「かゆみ」自体が治まるようになるのです。

神経というと不安になりますが、簡単に言うとかゆみを認識する脳の一部分にだけに作用するため、全身に作用するステロイドに比べて内臓への負担が非常に軽くなるのが特徴です。

例えて言うと、人間ではがん治療薬で「がん細胞のみを攻撃してくれる薬」をいうものを利用しますが、そうした「分子標的薬」がこのオクラシチニブなのです。

アポキル錠のメリット

笑顔

アポキル錠のメリットはなんと言っても、「速効性」「安全性」「かゆみにピンポイントで効果を出す(分子標的)」の3つ。

【速効性】

かゆみに対し、4時間以内にステロイド薬に匹敵する効果を発揮します。

平均的にはかゆがっていた犬が、1時間ほどで落ち着いていくとの声があります。

【安全性】

ステロイドとは違うアプローチでかゆみを抑えるため、肝臓や腎臓への負担がなく、実験段階でも、死亡や重篤な副作用は見られず、軽い下痢や眠くなった犬が4%ほどだったそうです。

また、食用の増加するケースもあるそうですが、それはかゆみからの解放でストレスがなくなり、眠くなったり食欲が増したりすることがあるそうです。

アポキル錠はその安全性から、1年以内なら常用できるということですが、元々は抗がん剤として開発されてきたものですので、できればアポキル錠でかゆみを抑えている間に、かゆみの根源となる対策を行っていくのが理想でしょう。

【かゆみにピンポイント】

これは、先のオクラシチニブの特徴でも書いたとおり、かゆみと皮膚炎を感じるJAK依存性シグナル伝達を、ピンポイントで阻害してくれるため、臓器への影響がとても少ないと言われています。

もちろん、オクラシチニブは全身に広く分布するそうなのですが、脳や脊髄では低濃度であったという実験結果もあり、安全性への信頼が高いと言えるでしょう。

アポキル錠のデメリット

ションボリ

このようにメリットだらけのようなお薬ですが、やっぱりデメリットもあります。

【価格が高い】

まだ新しい薬ということと、分子標的薬というピンポイントの薬であることから薬価が高く、通常犬に処方されるステロイド薬「プレドニン」に比べると10倍以上の価格。

海外個人輸入通販でも購入可能ですが、1錠辺り200円前後とやはり高額となり、小型犬ならまだしも大型犬となると服用量も増えるので金銭的負担は否めません。

個人輸入通販でも購入可能なサイト⇒ペットの病気・お薬手帳
※自己責任でご購入するようお願いいたします※

【副作用が全くないわけではない】

アポキル錠は2016年に販売されたばかりの、まだ新しい薬です。

副作用の症例が少ないのは、それだけまだ服用している犬が少なくデータが集まりきっていないからかもしれないのです。

そのため、アポキル錠は1年異常の常用は避けるようにと言われているので、安易に使用せず、基本はスキンケアを中心として、根本的にアレルギーが発生しにくい状態にしていくと良いでしょう。

【アポキル錠が効かないかゆみもある】

アポキル錠はかゆみを止めることのできる薬ですが、「感染症」に対しては効果を発揮することができません。

感染症は抗生物質を処方し、感染源であるばい菌を倒していかなくてはいけない病気なので、それは当たり前です。

例えば人間が、痛み止めを飲んだからと言って、腕の柔らかい部分をギューっとつねられたら……痛いですよね?

それと同じで、皮膚の上でばい菌やウイルスがうごめいていたら、かゆみ止めを飲んでもかゆみは気になります。

ですので、アポキル錠を飲んでもかゆみが治まらない場合は、感染症(マラセチアや脂漏症など)を疑ってみましょう。

【ワクチンへの影響がある可能性がある】

アポキル錠を飲ませた犬に、狂犬病やワクチンを打たせた場合、その効果が薄れてしまうというデータがあったそうです。

8頭中6頭など確率は低いものの、注意が必要です。

【断薬後に再発する可能性も十分にある】

アポキル錠は効果がとても高いお薬ですが、かゆみの大本そのものを完全に止められるわけではないため、断薬後に再発することも十分あります。

アトピー・アレルギーの場合はその原因を突き止め、シャンプーや掃除、食事療法などで対応していく必要があるため、アポキル錠を盲目的に信じるのも危険です。

【筆者の体験談】犬の花粉症対策

2017.11.07

【犬にしか効果が出ない】

人間には効果的な抗ヒスタミン薬が犬に効果がないのと同じく、アポキル錠は人間や猫にも効果がでません。

デメリットではありませんが、くれぐれもアレルギーの猫に飲ませたりはしなようにしましょう。

動物病院

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。