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アレルギー性「鼻炎」でも咳にも関係する困った症状がある
アレルギー性鼻炎という呼び名から、つい「鼻水・くしゃみ・鼻づまり」といった、鼻症状ばかりを想像してしまいますが、実は、アレルギー性鼻炎が原因で「咳」まで出てしまうことがあるのです。
鼻と口では関係がないような気がしてしまいますが、咳が出ているのは実際は口ではなく「喉」つまり「気道」です。
気道は、鼻から肺までを「上気道」「下気道」の一つながりの「空気の通り道」として考えられています。
つまり、鼻症状が起こるということは、気道にも何らかの問題が起こっているということで、咳症状が出てしまうのです。
今回はそんなアレルギー性鼻炎からの咳の症状について知ってみましょう。
アレルギー性鼻炎で咳が出る理由
先にも述べたように、鼻や喉から肺は気道という空気の通り道として繋がっています。
アレルギー性鼻炎の症状が出ている場所というのは、大抵鼻の奥の方にある粘膜部分なのですが、そこから少し下に行った先はもうすぐに「喉の奥」になります。
朝起きて、痰の絡んだ咳が出るという場合は、アレルギー性鼻炎による後鼻漏というのが原因であることが多いのですが、これは、アレルゲンを含んだ鼻水が寝ている間に鼻の奥から伝って、喉に流れ込んでいったのが原因です。
また、鼻が詰まることによって、口を開けて口呼吸をしてしまい、喉が乾燥したり、アレルゲンが喉に付着したりしてしまうからということもあります。
いずれにせよ、アレルギー性鼻炎の方が咳症状を併発していたり、酷い場合は咳喘息を併発しているケースも多いので、単純に「鼻水が出ているが、咳も出ているので風邪だ!」と判断するのは控え、アレルギー性鼻炎である可能性も考えてみると良いでしょう。
【咳の理由】
- アレルゲンを含んだ鼻水が喉に流れ込んでいくから(後鼻漏)
- 口呼吸になり喉が乾燥してしまう
- 口を開けたままにしてしまい、喉にアレルゲンが付着する
アレルギー性鼻炎からの咳を放置すると……?
アレルギー性鼻炎が原因の咳だとわかった途端に、「大したことではない」「いつか良くなる」と思い、放置してしまう方がいます。
ですが、鼻水やくしゃみといった鼻症状も放置すると「蓄膿症」や「鼻ポリープ」といった、重症化するような事態になるのです。
咳も放置してしまうと、気管支が傷つき咳が悪化してしまい「咳喘息」になってしまうことが多いのです。
この咳喘息。
私が知っている限りでは、鼻症状を放置した結果の「慢性蓄膿症になる」ケースよりも、咳を放置してしまった結果「咳喘息になる」ケースの方がはるかに多いように見受けられます。
それほど、気管支というのは傷つきやすく、咳は危険な物なのです。
肺は大きいのですが、気管は細いので傷がつくと大変です
もちろん、咳喘息を放置すると、今度は発作の喘息で最悪呼吸困難になって死んでしまったり、肺炎になってしまうこともありますので、病気の目は小さな内から詰んでおくに限ります。
【咳を放置することによる最悪のケース】
咳が出る
↓
咳喘息になる
↓
気管支喘息になる
↓
喘息の発作で呼吸困難。もしくは肺炎などの肺機能低下による死亡のケースも……。
アレルギー性鼻炎で咳を出さないようにするためには?
まずはアレルギー性鼻炎の症状を抑えること。
ハウスダストや花粉、カビなどのアレルゲンを取り除いたり、吸い込まないようにマスクをしましょう。
マスクは喉の潤いを保ち、喉の乾燥による咳を抑えることにも役立ちます。
そして、気管支というのは疲れやストレスに敏感です。
できる限りよく寝て、ストレスを溜めないような生活をここがけましょう。
社会人の場合、会社勤めで難しい話かもしれませんが、仕事は学校と違い一生続くものです。
今、我慢していても10年後も我慢が続きます。
それまでの間に、咳はどんどん悪化していき、最悪のケースになることを考えて、あまりに辛い場合は転職したり、一時的にでも休職するのもありだと思います。
また、一番大切なのは禁煙。
自分だけではなく他人にも迷惑がかかってしまう喫煙。咳をしている人がいたらその場は控えるようにしましょう。
タバコの煙は気道を狭くしてしまいますし、肺にも負担がかかります。
もちろん、お酒も気道に負担がかかるため咳が増えたり、声がかれたりしてしまいますので、できるだけ控えるようにしましょう。
最後に、ちょっとしたコツなのですが、咳が出る前には何かしら体調の変化を感じるケースが多いと言われています。
大人の場合は、疲れや微熱、胸の違和感など。
子どもの場合は、機嫌が悪くなったり、涙目になってきたりと、何かしら通常とは違う違和感が出てきますので、このような前触れを覚えておき、怪しいと感じたらすぐに抗ヒスタミン薬等を飲むと良いでしょう。
【アレルギー性鼻炎からの咳を防ぐ方法】
- 禁煙
- 禁酒
- ストレス発散
- 睡眠時間の確保
- 前兆を覚えておく
- アレルゲンからの防御
- マスク
- 飴やガムを口に入れる
- 掃除
- 早めの投薬
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