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高齢者でも安心できる花粉症対策
少子高齢化がすすむ日本。
一般的に65歳を高齢者と呼びますが、平成28年では高齢者の人口は3461万人。
総人口の27.3%。つまり約4人に1人が高齢者となっているということです。
そんな増え続ける高齢者の中でも、花粉症になる方は増えているのでしょうか?
また、高齢者でも安心してできる花粉症対策とはどのような物なの、調べて観たいと思います。
高齢者には花粉症が少ない?
最近では0歳児、1歳児からのアレルギー症状の発症などと、若年からの花粉症患者が増えていますが、不思議なことに、高齢者には花粉症患者が少ないと言われています。
しかも、場合によっては、元々花粉症を患っていたにもかかわらず、高齢になるにつれ花粉症症状が楽になっていったというケースもあるほどです。
こうした、高齢者に花粉症患者が少ないのには理由があります。
【浴びてきたスギの飛散量が元々少なかった】
スギ花粉が騒がれるようになったのは、実はここ50~60年ほど前のことから。
これは、戦後焼け野原になった日本の土地に、成長の早いスギをたくさん植林したことによる、日本のスギの歴史と関係があります。
植えられたスギが成長し、花粉を出すようになるまでに30年ほどかかるのですが、それが今のスギ花粉の元となっているため、それより以前の世代は、今の若い世代ほど急激に大量のスギ花粉を浴びるようなことがなかったのです。
【和食中心の食生活だから】
高齢者の方はお肉が消化しにくく、和食中心の食生活であることが多いと考えられます。
そのため、身体の免疫バランスを食生活から整えやすく、アレルギー体質になりにくいからだと思われます。
【免疫反応が低下するから】
花粉症というのは、自分の免疫反応が過剰に働いてしまうことで生じる症状と言えます。
そのため、高齢になると免疫力が下がっていくため、花粉に対しての過剰反応が薄れていくと考えられます。
ただし、免疫力が下がったために起こる、がん発生率上昇や、風邪からの肺炎などの重症化なども懸念されますので、これは良い事とも言いにくいでしょう。
高齢者でも起こる花粉症
このように、花粉症を発症する高齢者は少ないとはいうものの、その数は「ゼロ」ではなく、はやり花粉症に悩まされる高齢者もたくさんいます。
とくに、体質的に若い高齢者のかたなどは、いつまでたっても花粉症に悩まされることもあり、大変かと思います。
そんな花粉症に悩まされる高齢者は、どのような花粉症対策をしたら良いのでしょうか。
高齢者の花粉症対策の注意点
どんなに頑張っても、若い世代よりムリが効かなくなってくるのは仕方ありません。
基本的に、どの世代も花粉症対策の方法は同じような物なのですが、高齢者の場合何点か注意ポイントがあります。
【マスクによる肌荒れ】
花粉に限らず、乾燥やウイルスなどから身を守るためにも、高齢者のマスク着用はおすすめできます。
ですが、高齢者は皮膚が弱くなりがちですので、肌荒れを起こしやすいため、注意が必要です。
気密性の高いマスクは、自分の呼吸から生じる水分で肌を刺激しやすく、また、不織布タイプの物もゴワゴワしているため、肌が擦れやすいという欠点があります。
そのため、高齢者には綿でできた、ガーゼマスクが一番肌に優しく着用できると言えるでしょう。
また、マスクをかけるためのゴムですが、これも肌荒れの原因となります。
特に、老眼鏡をかける事の多い高齢者には耳に負担となってしまうため、ガーゼマスクのゴムを一度取り外し、幅の広いゴムに付け替えるか、柔らかい布でできたリボンのようなものを結んで付けるようにすると良いでしょう。
ガーゼだと花粉のシャットアウト率が低くなってしまいますが、つけないよりはマシですので、このような工夫をしてみると良いかもしれません。
【市販薬の副作用に注意】
高齢になると、薬の服用率・量が増えてくることもあります。
その場合、花粉症の薬との飲み合わせに注意しなくてはいけません。
また、高齢者の場合、腎臓や肝臓など薬を分解する臓器が弱くなっていることも多々ありますので、若い人と同じ用量を飲んでも副作用が出るケースが多いと言われています。
基本的に、花粉症の薬を服用する場合は、市販薬を飲むのではなく、病院の処方薬を服用するようにし、定期的な血液検査をするように心がけましょう。
花粉症と間違えやすい高齢者の症状
高齢者に起こりやすい「老人性鼻炎」というものがあります。
分類的には過敏性非感染性鼻漏型の鼻炎なのですが、加齢と共に、刺激物を食べたり、冷たい空気を吸ったりとした、些細な刺激で鼻水が出やすくなる症状なのですが、このときの鼻水が花粉症の時と同じような「サラサラとした透明な鼻水」なのです。
そのため、花粉症と間違えやすく、薬を服用するケースが多いそうなのですが、身体の事を考えると余計な薬は飲まないほうがよいもの。
自己判断せずに、病院で診てもらうようにしましょう。
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