子どもの花粉症検査は本当にした方が良い?

白衣の子ども

子どもが花粉症の疑いがある状態に…その時検査はした方が良いのだろうか

子どもが幼い内は常に鼻水が出ていたり、涙目だったりするもの。
ですが、くしゃみが酷かったり、痒がったりしている様子があれば、それは花粉症である可能性が高いと言えます。

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もちろん、少し大きくなったお子さんであれば、自分から症状を訴えてくれるのでわかりやすいのですが、風邪かアレルギー症状か。
アレルギー症状であるならなんのアレルギーなのか。
そして、一番大切なのは「どのように対処していくのがベストなのか」。
それらを知るために、子どもの花粉症の検査は……した方が良いと言えます。

今回は、そんな子どもの花粉症検査についてお伝えします。

検査の必要性

花粉症の検査は主に血液検査になります。
小さなお子さんだと注射を痛がったりして、とても可哀想ですよね。

また、「ある特定の時期になると必ずくしゃみ・鼻水が酷くなる」と言った場合、ほとんどが花粉症であることが多いので検査の必要性は感じられないかもしれません。
ですが、検査をすることによって「スギ」「ヒノキ」そして「ハウスダスト」等明確にした方が良い場合も多いのです。

検査をした方が良かったケースその1「アレルギー元が見当違いになることもある」

検査結果

自分の子どもがスギ花粉症だと思っていたA子さん。
毎年1~3月頃は子どもに抗ヒスタミン薬を飲ませていたが、眠くなるなどの副作用で成績について悩んでいた。

ある日、風邪をひいた際にアレルギー検査をしたところ、ハウスダストのアレルギーだったことがわかり、家の掃除を徹底したら、子どもは抗ヒスタミン薬を飲まないでも過ごせるようになった。

このケースの場合、毎年シーズンになると花粉の侵入を防ぐために窓を開ける時間も減ったところに、乾燥した空気に埃が舞い、さらに、夏に繁殖していたダニ等が冬になって死骸となり、ハウスダストが更に増加していたため、スギ花粉の飛散と同じ時期に子どもがアレルギー症状を出していたと思われます。

検査をしてハウスダストか花粉か、そうしたアレルギー元がわかると対処の仕方も変えることができ、薬の服用を減らすことができる可能性があるのです。

検査をした方が良かったケース2「他の食物アレルギーがわかる」

フルーツアレルギー

毎年同じ時期に酷い花粉症症状を起こすB子。
あまりに酷いのでアレルギー検査をしたところ「シラカバ」の花粉症であることがわかった。

「やっぱり」と納得はいったものの、医師にB子がアレルギー体質であることを伝えると、念のためと、医師は食べ物のアレルギー検査もするようにすすめた。

検査の結果、B子はアナフィラキシーショックを起こす可能性があるほど「リンゴ」のアレルギーを持っていたことがわかった。

このケースでは、たまたまB子の年齢が幼く、親が気になってリンゴなどフルーツをあまりあげていなかったため良かったのですが、知らずにあげていたら幼い身体でアナフィラキシーショックを起こしていたら、どうなるかわからなくなるところでした。

シラカバやブタクサなどのアレルギーを持っている場合、リンゴやサクランボ、スイカやメロンなど、特定のフルーツにアレルギーを起こすケースも多いのです。

これは「口腔アレルギー症候群」といって、下痢や蕁麻疹が出ると言った「食物アレルギー」とは少し異なる、「喉がイガイガする」「喉の奥が腫れる」などといった、気道上に出ることが多く、この場合、アナフィラキシーショックになる確率も高く、注意が必要です。

花粉のアレルゲンとよく似た構造の果物を食べた際、鼻粘膜などにすでに作られていたIgE抗体が、花粉が来たと勘違いを起こし、アレルギー反応を起こしてしまうことが原因です。

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このようなケースがあるため、できる限り子どもの花粉症検査は受けた方がよいでしょう。

アレルギー検査が無駄になるケースも?

20歳を過ぎた大人でも、ホルモンバランスや生活環境の変化によって、体質が変わることがあります。

ましてや、成長期の子どもは1年前と今とでは体内環境が大きく変わっていて、去年はスギ花粉でアレルギー反応が出ていたにもかかわらず、今年は全く症状が出なかった……というケースや、アレルギー検査で引っかかっているものの、体調が良いときは問題がない……というケースも多々見られます。

また、子どもの頃はなんでもなかったのに、大人になってから花粉症になることも良くある話なので、検査が100%確実なものとは言えません

ですが、「無駄な薬の服用が避けられる」「もっと重大なアレルギーを見つけられる可能性がある」「対処方法が明確になる」「風邪かアレルギーかの誤診が防げる」といった、数多くの利点がありますので、検査はおすすめできるでしょう。

お子様にとっては、痛いし怖いしで大変かもしれませんが……。

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ABOUTこの記事をかいた人

ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。