くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ。
花粉症の主とした症状はこうした鼻症状に悩まされることですが、他にも「発熱」や「喉の痛み」そして「咳」症状も出るのです。
花粉症症状で出る「咳」
花粉症というのは「花粉」というアレルギー物質が飛来し、それを吸い込んでしまうことによるアレルギー反応です。
目に付着すれば「目のかゆみ」。
鼻に吸い込めば「鼻水」「鼻づまり」「くしゃみ」といった症状が現れるます。
もちろん、花粉が喉に張り付くことによって、喉もアレルギー反応を起こし、喉についた花粉を排除しようと「咳」として現れてしまうのです。
一般的には鼻症状が有名であるため、花粉症で咳が出るということはあまり知られていませんが、昨今では花粉症から「アレルギー喘息」になってしまうということもあり、軽視できない症状となりました。
花粉症で咳が出る原因
喉に花粉が付着する原因は2つ。
1つは口から花粉を吸い込んだ場合。
これは鼻が詰まってしまって、口呼吸になってしまったときや、元々鼻呼吸をしていないタイプの人に見られることです。
もう1つは、鼻で吸い込んだ花粉が、鼻水と混ざり喉の方へ流れていく「後鼻漏」という症状になってしまった場合です。
健康な人でも1日1L以上の鼻水が作られているのですが、その鼻水が鼻の奥から喉の方へと流れていくことを言います。
通常は気がつかないうちに喉に流れて、そのまま胃へと伝わってしまうものですが、鼻炎や蓄膿症の場合量が増えます。
その際、喉に流れる鼻水の量が増えたり、粘りけがでて喉から中々流れていかなかったり、炎症してしまったりすると問題になるのです。
この後鼻漏として喉の奥に流れてしまった鼻水にはアレルギー物質である花粉が混ざっているため、それが大量に喉に付着することになり、喉のアレルギー反応「咳」が出るようになってしまうのです。
花粉症の咳と風邪の咳の違い
【風邪の咳の場合】
粘性のある痰が絡まり、湿った咳が出ます。
咳のタイミングは昼夜問わず不定期で、「コンコン」「コンコン」といった息継ぎの出来るような咳が出ます。
一番の特徴は、緑や白、黄色と言った色の付いた痰が出ることです。
※風邪でも乾いた咳が出ることもあり、他の病状でも咳が出ることがあります※
【花粉症の咳の場合】
乾いた痰のない、もしくは痰が出てもさらさらの咳が出ます。
咳が出るタイミングが決まっていることが多く、1度出ると「コンコンコンコンコン」としばらく発作のように止りません。
痰に色が付いていないのが特徴です。
※花粉症の咳でも、喉が延焼してしまった場合などは痰に色が付くことがあります※
花粉症の咳を防ぐには
花粉症の薬を使うことはおすすめなのですが、なにより「喉への花粉の付着」を防ぐのが一番。
外出時の「マスク」着用
外出時にはマスク必須。花粉を少しでも取り込まないようにしましょう。
喉スプレーの使用
イガイガしている時は、喉に花粉が付着している証拠。
喉を潤す以外にも、喉の炎症を抑えたり、痰を抑えたりする成分が入っています。
外出時には1つ携帯しておくと良いでしょう。
加湿器の使用
寝ている間は鼻水と共に花粉が沢山喉の奥へと入り込んでいきます。
また、布団に付着した花粉が寝ている間に喉に吸い込まれるとモーニングアタックの原因となります。
加湿器を利用し湿度を上げ、花粉が舞い散るのを防ぎましょう。
うがいをする
うがいをすることによって、喉に付着した花粉を落とします。
家に帰ってきたら手洗いと共に、忘れずにうがいをしましょう。
ガムを噛む
ガムを噛むことによって唾液の分泌を促し、
喉への花粉の付着を減らしたり、乾燥したりすることを防ぎます。
虫歯にならないよう、キシリトール入りの物を選ぶと良いでしょう。
のど飴を舐める
ガムと同じように喉を潤わす効果があります。
また、ガムより良い点は喉の炎症を鎮めてくれたり、花粉症用の飴があったりすることです。
このように、花粉から喉を守る方法は沢山ありますので、予め用意しておき、花粉によって喉がやられないようにしておきましょう。
花粉症の咳が悪化すると……!?
花粉症の咳はそのシーズンが終われば治まるはずですが、普通の咳と違って治るまでの期間が長く、肺や気管支が傷ついたり、中にはそのまま「アレルギー性喘息」という難治性の喘息になってしまったりすることもあります。
とくに朝方、息もつけないほどの激しい咳が出るようになってしまったり、咳が酷く電車に乗ることも難しい場合は、躊躇うことなく病院へ行って診察してもらうようにしましょう。
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