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スーパーフード「アカモク」が花粉症に良い効果をもたらす理由とは?
以前、スーパーフードの記事としても紹介した「アカモク」。
日本中のいたる海に生えているというこの海藻ですが、知る人ぞ知る花粉症対策のGOOD食材。
今回はこのどこにでもありそうな海藻「アカモク」に注目して、栄養素・注意点・摂取量・食べ方などをご紹介したいと思います。
そもそもアカモクとは?
北海道東部と、日本全国の海に自生している海藻で、ホンダワラという海藻の仲間です。
秋から冬に成長し大きいものだと7メートル程に成長するそうです。
秋田では「ギバサ」山形では「銀葉藻」新潟県では「長藻」と、地方によって呼び名が違うことからも、昔から食べられてきたという事がわかりますね。
アカモクの栄養素
アカモクに含まれる栄養素の中に「フコダイン」というものがあります。
これは、アカモクが「海の納豆」と言われる由縁で、ネバネバを作り出す成分です。
このフコダイン、もの凄く栄養があります。
- 免疫力向上
- 抗がん作用
- 抗ピロリ菌作用
- 抗アレルギー作用
- コレステロール・血糖値・血圧の抑制
- 腸内環境改善
【免疫力向上】【抗がん作用】
フコダインに白血球の免疫機能活性化作用があることが明らかになりました。
白血球の中にはウイルスを攻撃したり、がん細胞を攻撃したりするマクロファージやNK細胞を持っています。
フコダインはそのマクロファージやNK細胞を活性化させることによって、免疫力向上を担うのです。
また、フコダインはがん細胞を自ら死滅させる作用を持っており、医療界の中ではフコダインをがん予防だけではなく、治療にまで視野を広げて研究しようという話もあるほどです。
【抗ピロリ菌作用】
ピロリ菌は硫酸基という多糖が好きです。
ですが、フコダインは硫酸化多糖体と呼ばれる物質でできていますので、胃に送り込まれると、ピロリ菌ごと硫酸基に代わり腸へと押し流してくれるのです。
とても簡単な説明なのですが、ピロリ菌は胃がんの原因NO1とも言われる菌なので、こうした作用はとても重要なのです。
【抗アレルギー作用】
フコダインは前に記した免疫力向上作用の他に、免疫力の正常化作用もあります。
そのため、過剰な免疫反応を抑え、不要なアレルギー反応を落ち着かせてくれる作用があるのです。
【コレステロール・血糖値・血圧の抑制】
フコダインは動物実験により、コレステロール・血糖値・血圧の過剰な上昇を抑えてくれる効果があることがわかりました。
血液がさらさらになり、血糖値や血圧が落ち着けば免疫反応も正常化していくため、抗アレルギー作用に繋がります。
【腸内環境の改善】
アカモクは海藻類の中でも断トツの食物繊維を持っています。
そのため、便秘を改善し、腸内環境を整える事によって、免疫力も正常化し、アレルギー反応に対しても効果があると言えるのです。
因みに、お腹が綺麗になることによって、美容効果も期待できます。
他にもあるアカモクの栄養素
アカモクにはフコダインの他にも、フコキサンチンという栄養素が含まれています。
これはカロチンの一種で、ポリフェノール同様優れた抗酸化力を持っていることで有名です。
そのフコキサンチンの効果もとても優れています。
- 抗がん作用
- 脂肪燃焼作用
- 糖尿病予防
- コラーゲン促進・メラニン生成の抑制
- 抗酸化作用
またβカロテン・ビタミンCも豊富で、ビタミンCに関してはワカメやもずくの5倍も含まれています。
βカロテンは体内でビタミンAとなり、目や鼻などの粘膜を保護する成分になりますので、これも花粉症対策にとって、なくてはならない栄養素なのです。
アカモクに含まれビタミンにはビタミンKもあり、カルシウムも含まれているため、骨粗しょう症の予防にもなります。
そして、ミネラル類も豊富に含まれているため、まさにスーパーフードの名に恥じない食材なのです。
アカモクに含まれる栄養素のまとめ
- フコダイン
- フコキサンチン
- βカロテン
- ビタミンC
- ビタミンK
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄
- 亜鉛
- 銅
- ポリフェノール
アカモクはどこで買えるの?
アカモクは日本中どこにでも海に自生している……と言っても、素人ではどれがなにだかわかりません。
また、アカモクは下処理が大変ですので(後ほどその理由も記載)、大きめなスーパーで購入すると良いでしょう。
秋田や福岡などでは普段からよく食べられる海藻として売られているため、地域の物産展などでも販売している事もありますし、ネットでももちろん購入できます。
探す際は「海鮮コーナー」や「乾物コーナー」で探してみると良いでしょう。
アカモクは下処理が必須なため、パック詰めで売っているか、乾物として乾燥した物が売っていることがほとんどです。
アカモクを食べる注意点
さて、スーパーなどで売られているアカモク。
そのほとんどは下処理が済まされており、そのままパックを開ければ食べられる状態であることがほとんど。
その理由が、実は、アカモクは生食がNGだからなのです。
アカモクはホンダワラ科の海藻なのですが、このホンダワラ科の海藻は海藻の中でも群を抜いて「無機ヒ素」を多く含んでいるのです。
ヒ素……と聞くだけでとても恐いイメージが湧くかと思います。
昆布やエビにも有機ヒ素というヒ素が含まれているのですが、これは人間が食べても無毒なので問題がありません。
ですが、無機ヒ素というのは少量では問題無いのですが、一度に大量に摂取してしまうと、発熱・下痢・嘔吐・脱毛などを引き起こし、長期にわたり継続的かつ、大量に摂取してしまうと、皮膚組織の変化やがん発生の悪影響があると報告されています。
とはいえ、実はヒジキ等にも無機ヒ素というものは含まれているのですが、水で戻せば5割、ゆで戻しをすれば8割もなくなり、さらに、洗ったり、煮込んだりする家庭でほとんど無機ヒ素は抜けてしまうと報告されています。
大昔から海藻を食べ続けてきた私達日本人が、ヒ素中毒になるようなことがなかったのを見ての通り、生ではなく、ちゃんとゆでこぼしをして食べることで、問題無くアカモクを食べることができるでしょう。
ですので、アカモクを食べる時は必ず茹でて!
スーパーなどでパック詰めされている物は、必ず下処理として茹でこぼしされているものかを確認して、問題なければ安心して食べると良いでしょう。
因みに、アカモクメインの栄養素であるフコダインは熱に強いため、調理したものを食べても摂取量は変わらないのでありがたいですね。
花粉症対策として食べるアカモクの摂取量は?
アカモクを花粉症対策として食べるのでしたら、乾燥アカモクで300mgを食べるとよいと言われています。
通常食べ物で花粉症対策をする場合は、最低1ヶ月前。
できたら3ヶ月以上前から少しずつ食べ続けるとよいと言われていますので、300mgならお味噌汁や朝食の一品として出すだけでも大丈夫ですね。
アカモクが手に入らない時の裏技
もし、アカモクが手に入らない場合は、ワカメやメカブを通常の3倍食べれば、アカモク300mgと同等のフコダインを摂取できる計算になります。
ただし……3倍の量のワカメやメカブを食べても、ミネラルはアカモクほど取れるわけでもなく、さらにはお腹が緩くなってしまったり、塩分過多になってしまったり、食べ飽きてしまう可能性もありますので、ご注意ください。
アカモクの食べ方
生食NGなアカモクですが、基本の食べ方は5つ。
- 汁に入れる
- 混ぜる
- 和える
- かける
- 「だし」にする
それでは、各食べ方についてご説明します。
汁に入れて簡単アカモクスープ
アカモクを含む海藻は東洋医学で言う「陰」の食べ物。
冷たいままだと身体を冷やしてしまうので、寒い時期はスープや味噌汁として飲むのがおすすめです。
味噌汁はもちろん、クセがないのでコンソメスープとしても美味しく飲めます。
■アカモクの卵スープのレシピ■
☆材料
- アカモク
- コンソメ
- 卵
- タマネギ
☆作り方
①お鍋に水・アカモク・薄くスライスしたタマネギ・コンソメを入れて沸騰させます。
②タマネギに火が通ったら、溶き卵を入れて完成。
味が薄い場合は、塩胡椒で味を調えてください。
何に混ぜても美味しいアカモク
クセのないアカモクは、ハンバーグや餃子に混ぜても美味しく食べられます。
熱にも強いので、安心して火を通せますね。
■アカモク餃子のレシピ■
☆材料
- アカモク
- 餃子の皮
- 挽肉
- ニラ
- ニンニク
- ごま油
- ショウガ
- 醤油
☆作り方
①アカモク・ニンニク・ニラは細かく刻み、水をよく切って挽肉と混ぜます。
②混ぜた餃子あんの中にごま油、すりおろし生姜、醤油を適量入れて更に混ぜる。
③よく混ぜたら餃子の皮で包み、蒸し焼きにしましょう。
ネバネバ同士で混ぜて美味しい
アカモクは海の納豆と言われています。
そのため、ネバネバ同士だととても相性の良い食べ物になるのです。
■3ネバ小鉢■
☆材料
- 納豆
- アカモク
- オクラ
- 醤油
- カツオ節
☆作り方
①アカモク・オクラを細かく刻み、納豆と混ぜます
②小鉢に移し、醤油とカツオ節をかけて完成。
何にかけても美味しく
アカモクと大豆の相性は抜群。
納豆にいれても良いのですが、豆腐にかけてもちょっとした一品料理になります。
■温豆腐のアカモクがけ■
☆材料
- 豆腐
- アカモク
- 醤油
☆作り方
①豆腐をレンジで温めお皿に盛ります。
②醤油を混ぜたアカモクを書けて完成。
山形のダシとしても最高
山形のダシはオクラや長芋、昆布などを入れた夏に食欲のでる1品。
その出しにアカモクを混ぜることで、より栄養素のある食べ物になるのです。
■アカモクのダシ■
☆材料
- アカモク
- キュウリ
- なす
- ショウガ
- めんつゆ
☆作り方
①なす・アカモク・キュウリはみじん切り。ショウガはすり下ろしておく。
②全ての野菜をボウルに入れて、めんつゆを入れて完成。
③冷蔵庫で寝かしてから、ご飯にかけても美味しいです。
※アカモクは乾燥・パック詰めどちらでも大丈夫ですが、各食品会社の指示に従い戻したり、洗ったりしてから使用してください※
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