辛い花粉症。ツボの刺激で症状軽減も!?
花粉症とは自分の身体の免疫機能が過剰に反応してしまうことで起こる、アレルギー反応の一種です。
つまり、自分の身体の免疫機能を整えれば、ある程度花粉症症状を抑えることができるのです。
それには、規則正しい生活や、バランスの取れた食生活などが上げられますが、東洋医学的な観点から「ツボ」を刺激するのも有効であろうと言われています。
「ツボ」を刺激するってどういうこと?
よく耳にする「ツボ」とは、専門用語的には「経穴(けいけつ)」と呼ばれています。
この経穴とは、身体の不調は内臓の不調によって起こると考えられている東洋医学的に、「気」の流れる道を整えるとその内臓の不調も治ると考えられています。
その「気」の流れる道の大きなポイントを「ツボ=経穴」と言っているのです。
「気」とはなんぞや?
どうして気の集まる場所が「ツボ」と呼ばれているのか……。と深いところまで説明してしまうと、とても長い説明になってしまいますので、簡単に「そこを刺激するとリンパや筋肉の刺激によって内臓が動き、体調がよくなってくる場所」と思っていただけるとありがたいです。
ツボを刺激する方法
ツボを刺激する方法は「鍼」「灸」「指圧」など色々とありますが、「鍼」や「お灸」は素人には難しいため、まずは自分で「指圧」してみるとよいでしょう。
【鍼】
医療用、若しくは鍼治療専用の細い鍼を使用しツボを刺激していくもの。
刺さずに皮膚の上に置き鍼をして刺激していくものなどもあるが、人体に鍼を刺していく治療法なため、専門の知識、専門の資格を持った人でないとできません。
【灸】
もぐさを焼いて、その熱でツボを刺激していくもの。
レンジで温めるプラスチック製のものや、100円均一などでも気軽に買える物などもあるが、火傷の可能性もあるため、慣れないうちは鍼灸院などでやってもらったほうがよいでしょう。
指圧の正しいやり方
指圧は、ただ指でギューギューと押せばよいというわけではありません。
- 指圧する時間はおよそ5秒~10秒。長過ぎてもよくありません。
- 力加減は「痛気持ち良い程度」あまり感じないからと言って強くやり過ぎたり、逆に痛いから効くと思って強く押しすぎたりしないよう。
- 押すときは垂直に。斜めに押してしまうと余計な筋肉を刺激してしまったり、効果のない場所を押してしまうことにもなります。
- リンパ沿いはとくに優しく。リンパは皮膚近くを流れているので、強く押しても意味がありません。
- コリがあるからと言って無理にほぐそうとしない。1箇所につき5分以上は揉まないようにしましょう。
- 基本的に5秒押して5秒休む。これを1~2分続けるような気持ちでよいでしょう。
指圧マッサージの道具などよく見かけるかもしれませんが、初めのうちは一番力加減のできる自分の手、指で指圧をしていくとよいでしょう。
また、男性の方は思っている以上に力が出やすく、奥様やパートナーの指圧をすると刺激が強すぎることがあります。
パートナーがいる場合はお互いにマッサージをし合えればよいのですが、マッサージの仕事の経験者でもない場合は、自分でやっていくのが吉でしょう。
花粉症に効くツボ
【復溜】
足の内側のくるぶしから指3本分上にあがったところにあるツボ。
花粉症の他、腎炎・寝汗・腰痛・尿路感染症・めまい・むくみ。ニキビ・眼精疲労などにも効果的と言われており、軽く痛みを感じる部分です。
1回5秒、6~8回、両足分押してみましょう。
【鼻通】
別名「鼻痛点」とも呼ばれるところで、小鼻の両側の上の方にあるくぼみのツボです。
その名の通り、押すと痛みを感じるツボですが、鼻の通りがよくなり、鼻水、鼻詰まりが解消されます。
そのまま鼻通を押してもよいのですが、マッサージも兼ねて、中指で鼻通を押し、そのままやや強く鼻筋に沿って上下に50~60回ほど擦るとよいでしょう。
【迎香】
「香りを迎える」とのように、鼻の通りをよくするツボです。
鼻の両脇、犬歯の根元を感じる辺りにあるツボで、両手の人差し指でギュッと押すようにして刺激をするとよいでしょう。
【合谷】
左右の指の人差し指と親指の付け根、骨がV字なっている部分のツボ。
首から上の諸症状に効果があり、鼻水鼻詰まり、目のかゆみや顔のむくみなど、全般的な花粉症症状改善が期待できるツボです。
片方の手の人差し指と親指で挟むように合谷を触り、痛気持ち良い程度の力加減で揉んでいきましょう。
【魚腰】
眉山(眉毛の形で眉山がわからない場合は、黒目の上の眉部分)にあるツボ。
目のかゆみや充血などを抑えてくれます。
刺激する際は、やや下から押し上げるように刺激するとよいでしょう。
【清明】
目頭と鼻の付けの間のツボ。
目の充血やかゆみ等を抑えてくれるほか、眼精疲労などにも効果的で、涙腺の刺激もできるためドライアイ対策にもよい、目の万能のツボです。
人差し指と親指で鼻の付け根をつまむようにして刺激してきましょう。
【曲池】
肘を曲げた時にできるシワの外側にあるツボ。
目の疲れや、目の不調のほか、肩こりや首のこりなどにも効果があり、腕の疲れからの血液の循環の不調に効果的だと言われています。
親指で、ぎゅっと5秒押して5秒離すを10~20回ほど繰り返してましょう。
【足三里】
松尾芭蕉がそこにお灸を添えて疲れを癒やして旅を続けたと言われるツボ。
脚の外側、膝のすぐ下から指4本分ほど下に下がった場所にある、すねの横側のツボです。
上の曲池と合わせてしっかり刺激すると、血液の循環がよくなり、免疫バランスが整ってきます。
また、脚の疲れやむくみなども取れるので、ぜひお風呂上がりなどに試してみてもらいたいツボです。
【百会】
頭のてっぺん。左右の耳と鼻を繋いだ先にある、脳天と呼ばれる部分にあるツボ。
指先で押すと強めの痛みを感じるため、軽く、指先でリズムを刻むように30回ほど叩いてきましょう。
頭の重さや、目の充血。鼻詰まりによる息苦しさなどが解消されていきます。
また、頭皮のコリがほぐれていきますので、ヘアケアなどにもよいツボと言われています。
【内鼻&外鼻】
鼻という割には耳にあるツボで、耳の穴の前にある顔の輪郭に沿った小さな膨らみの裏、表が内鼻、外鼻になります。
目の充血や鼻詰まりに効果的で、眼精疲労などにも効きます。
人差し指を耳の穴側に差し込み、親指で外側をつまむようにして、2~3分マッサージをしていきましょう。
【小商】
親指の爪の付け根の外側のツボ。
末端への血液循環がよくなり、免疫バランスの向上に役立ちます。
反対側の親指を少商にあて、人差し指中指で親指をつまむようにしてマッサージしていきましょう。
親指を少し痛いくらいねじるように回転させるイメージでマッサージすると効果的です。
【臨泣】
両足の薬指と小指の骨の間だにあるツボ。
骨と骨のくぼみを探すと見つけやすいです。
足にあるツボですが、頭の重さや、鼻詰まりによるモヤモヤがスッキリとするツボで、足の外側から親指以外の指を使って掴み、握るようにしてツボを刺激するとよいでしょう。
【神門】
手の平の腕の付け根。小指側の端のくぼんでいる部分にあるツボです。
神門はストレス緩和や安眠、心を落ち着ける作用のあるツボで、見つけやすく押しやすいのに、効果が高いため、専門の鍼灸師でもよく使うツボだと言われています。
腕を握るように掴み、親指でギュっと圧をかけていきましょう。
大体、5秒押して5秒休むを10~20回繰り返すだけでも効果が期待できます。
まとめ
上にあげたツボの他にも、花粉症に効果的なツボはいくつもあります。
毎日ツボを刺激するのは大変ですが、お風呂上がりや、仕事から帰ってきた後のリラックスタイムなどにアロマを焚きながらマッサージしてみるのもよいでしょう。
また、馴れて、力加減がわかってきたらパートナーのツボを押してあげたり、お灸などを試して見るのもよいですね。
ですが、くれぐれもツボは刺激を与えすぎないよう。
また、もみ返しがくるような長時間にわたる刺激を与えすぎないよう、リラックスしてツボを刺激していってください。
コメントを残す