花粉症で関節痛やだるさは起るの?
起こり得ます。
花粉症症状の中では「発熱」や「悪寒」といった風邪に似た症状の他に「関節痛」や「だるさ」というのもありえるのです。
花粉症の症状で熱が出ることもある……ということは、以前の記事にも書いたかと思いますが、それと同じような反応でこうした症状が起こってしまうのです。
これは、まだ医学的に確かな実証が上げられたわけではないのですが、風邪と同じく、花粉症は免疫反応によってアレルギー物質を排除しようとする身体の機能ですので、基本的にウイルス感染したときも同じような反応を身体が起こします。
つまり、身体が「風邪」と思い込んでしまい、熱が出たり、関節痛やだるさを引き起こしているのではないかと言われているのです。
一言でいうと、脳の勘違い……ということですね。
原因はなに?
脳の勘違いと言うと一言で終わってしまうのですが、原因はやはり「花粉」です。
わかりやすく、花粉症と風邪のメカニズムを比較してみましょう。
風邪
- ウイルスが身体に入るウイルスを排除しようと身体が免疫反応を起こす
- ヒスタミンを出し「くしゃみ」「鼻水」「咳」等を出すように身体を刺激する
- 同時に身体に入ってしまったウイルスを倒すべく体温を上げていく
- 体温の上昇に伴い関節や喉などが炎症し痛み出す
- 全身に倦怠感が起こる。
花粉症
- 花粉が身体に入る⇒花粉を排除しようと身体が免疫反応を起こす
- ヒスタミンを出し「くしゃみ」「鼻水」「目のかゆみ」等を出すように身体を刺激する
- 同時に身体に入ってしまったウイルスを倒すべく体温を上げていく
- 体温の上昇に伴い関節や喉などが炎症し痛み出す
- 全身に倦怠感が起こる。
ご覧のように、花粉が身体に入った場合でも、ウイルスが身体に入った場合でも身体に起こる反応は同じなのです。
もちろん、ウイルスと違い花粉は自己増殖したり、花粉自体が身体に不具合を起こすような機能は持っていませんので、酷い高熱を出したり、他のウイルス性の病気のような二次障害を起こすようなことはありませんが、結局のところ発熱に伴い、関節痛やだるさを引き起こすメカニズムは同じなのです。
風邪と花粉症の関節痛やだるさの違い
花粉症での関節痛は、風邪を引いたときよりも程度が低いということが特徴です。
38度以上の発熱をした場合、動けなくなるほどの関節痛を覚えることがありますが、花粉症の関節痛の場合は、大抵軽い筋肉痛と同じくらいの痛みで済むことが多いです。
また、だるさも風邪などのだるさに比べれば比較的軽いものですが、風邪と違い1週間程度で治るわけでもなく、花粉のシーズンが終わるまでの1~2ヶ月間だるさや関節痛が続くため、ライフクオリティーの低下は否めません。
花粉症で関節痛やだるさが起こってしまったら?
まずは、花粉症の薬を飲むことをおすすめします。
痛み止めを飲んだり、栄養ドリンクを飲んだとしても、そもそもが花粉症が原因なのですぐに症状が戻ってしまいます。
ですので、医療機関へ行き花粉症が原因だとわかったら、花粉症の薬を服用しアレルギー症状を抑えましょう。
それと同時に花粉がこれ以上身体に入るのを防ぐべく、マスクの着用や空気清浄機の用意、小まめな掃除等を心がけて、規則正しい生活をするようにしましょう。
【注意点】
関節痛やだるさが起こってしまうと、風邪か花粉症かわからず、どちらの薬を服用してよいのかわからなくなるかもしれません。
ですが、花粉症の薬も風邪の薬も、多くは「抗ヒスタミン薬」が入っているため、同時に服用すると抗ヒスタミンの過剰接種となってしまい大変危険です。
どちらかわからない時はまず医療機関へ行き医師と相談し、適切な薬を服用するようにしましょう。
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