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困った妊娠中のアレルギー性鼻炎 その対策法などは?
アレルギー性鼻炎は誰にでも起こりうる疾患なのですが、もちろん妊婦であろうとも発症してしまうことがあります。
また、元々アレルギー性鼻炎であったところに妊娠がわかる……ということもあり、おめでたいことにもかかわらず、本人はとても辛い思いをしてしまうこともあります。
妊娠中はただでさえデリケートな状態になりますので、アレルギー性鼻炎にどのように対処していったら良いのか調べてみましょう。
妊娠中のアレルギー性鼻炎「ここが困る」
元々アレルギー性鼻炎である女性が妊娠し、さらにその症状悪化に悩まされるケースが増えていると言います。
アレルギー性鼻炎で辛い所は、鼻づまりによる酸欠で、不眠やストレスがかかるところです。
妊娠中はただでさえ、眠気に襲われるというのにそこに不眠が重なると、肉体的負担は大きくなってしまいます。
また、妊娠中の精神的ストレスはそのまま母胎の不調や胎児の成長の妨げに直結してしまいます。
酸欠になり、つわりになり……と不調のままで過ごすと、やはり妊娠生活に悪影響を及ぼす可能性が高いと、医学的にも危惧するところはありますので、どうにかして少しでも症状は抑えていきたい所でしょう。
妊娠後に症状が悪化するケースも
出産してからも、授乳などで薬が飲めない母体ですが、女性の場合、出産後ホルモンバランスが大きく乱れ、症状が悪化するケースが多々あると言われています。
もちろん、女性ホルモンの増加により、妊娠2~5ヶ月くらいで鼻過敏症が悪化するケースが多々あると報告されており、さらに、妊娠時には身体が水分を溜めるようになってしまうため、鼻づまりが悪化するというのも、アレルギー性鼻炎悪化の要因の一つとしてあげられるでしょう。
妊娠中のアレルギー性鼻炎の治療法は?
【セルフケア】
まずは、掃除を徹底すること。
とはいっても、つわりや身体の重さによる腰痛などで、マメに掃除もしにくくなると思いますが、そんな時は、「布団」を干して布団クリーナをかけるだけでも全然違います。
また、ハウスダストのアレルギー性鼻炎の場合、除湿機で寝室の湿度を下げること。
花粉が原因のアレルギー性鼻炎の場合は、加湿して花粉が舞うのを防ぐことによって、その症状が治まることもあります。
症状が酷いときは、蒸しタオルで顔を拭いたり、入浴することによって症状を一時的にですが落ち着かせられることもあります。
因みに、鼻が詰まっているからと言って、鼻拡張テープをしても、症状が悪化しているときは鼻粘膜の後ろの方まで膨張(むくみ)があることが多々あり、あまり効果的ではないとみている医師もあります。
【薬で対処する】
妊娠中でも飲める抗ヒスタミン薬を飲んで、症状を落ち着かせていく方法もあります。
ですが、やはり妊娠中の薬の服用は賛否両論。
基本的に妊娠3週目くらいまでに薬の影響を受けた受精卵は、着床できないか、流産してしまうか、逆に完全に修復され問題なく成長していくかと言われますが、妊娠2ヶ月くらいの時期は胎児の心臓や神経など、人間にとって最も大切な臓器が作られてくる時期となり、やはり薬の服用は避けたいと言われています。
3~4ヶ月過ぎると、次第に薬の影響を受けにくくはなるものの、胎盤を通して薬の成分がいってしまうこともあるため、悩ましいともされています。
また、点鼻薬などは局所的といいつつも、血管収縮などの作用があるため、心拍数の増える妊婦の場合動機が起こってしまったり、子宮収縮が起こる可能性があるため、最小限にとどめた方がよいという意見もあります。
もちろん、妊娠時のストレスというのは流産に直結するケースもあるため、できる限り快適に過ごしていきたい所なのですが、このように妊婦側にとっても悩ましい部分が多く、よく主治医と相談していくことが大切となるでしょう。
【その他の対処法】
<アレルゲン免疫療法>
アレルゲン免疫療法といって、アレルギー物質を少量ずつとりこみ、身体を慣らしていくという治療法があります。
ですが、万が一にもアナフィラキシーショックの可能性がある以上、敏感になる妊婦には避けた方がよいと言われており、妊娠中の投与は難しいとされています。
しかし、アレルゲン免疫療法は成功するとその効果は長期的に続くと言われているので、逆に、妊娠前に治療をし、アレルギー性鼻炎が起こらない状態にまで持っていくというのも手でしょう。
<レーザー手術>
鼻腔手術の場合1週間ほどの入院が必要になったり、全身麻酔の必要が出ることもあり、妊娠中に行うことはまずできないと思った方が良いでしょう。
それは、レーザー治療も同じですが、鼻腔の手術よりも比較的軽い手術のため、場合によっては受けられる病院もあります。
ですが、やはり妊娠前に行うことによって、妊娠・出産までの間症状を落ち着かせておくことができるため、酷いアレルギー性鼻炎を煩っている場合は、予め妊活の前にレーザー治療を受けるというのがおすすめでしょう。
まとめ
このように、妊娠してしまうと極力対処療法でしかアレルギー性鼻炎を抑えていく手段がなく、薬もできる限り避けていきたいと言われてしまいます。
もし、妊娠を予定していることがあれば、予めレーザー治療やアレルゲン免疫療法などを受けて、「妊娠に備える」ということが大切でしょう。
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