花粉症対策・予防に「ラクトフェリン」が効く!?

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身近にあるのにあまり知られていない「ラクトフェリン」その知られざる効果とは?

皆さん、「ラクトフェリン」という言葉は知っていますか?
響きからすると「酪農系」「乳製品の一種」「乳酸菌ぽい……?」などと想像出来るかもしれませんが、ちょっと近くて遠い正解です。

ラクトフェリンは1939年に発見された、糖タンパク質で凄い効果のある優れた成分だったのです。

もちろん、花粉症対策や予防にも効果的と言われており、近年になり多くの注目を集めるようになりました。

まずは、そんなラクトフェリンについて知ってみましょう。

ラクトフェリンとは?

ラクトフェリンとは、「母乳」「涙」「汗」「唾液」などに含まれる、糖タンパク質のこと。

別名「赤色タンパク質(レッド・プロテイン)」とも呼ばれ、鉄を補給しつつ移動するため、その性質が微生物を寄せ付けず、人の身体を守る役目を果たしています。

体液に含まれているのがメインですが、特に、出産後間もない間に分泌される初乳に最も多く含まれていると言われ、そのお陰で生まれたばかりの赤ちゃんは免疫を持っていないにもかかわらず、色々な感染症から守られているとされています。

因みに、牛乳にもラクトフェリンが含まれているのですが、例えば牛の初乳と人間の初乳を比べた場合、ラクトフェリンの含有量は人間の10分の1程度しか含まれていません。

ほ乳類のなかでもヒトは最も多くラクトフェリンを分泌している、そして、最も多くラクトフェリンに守られている生物とも言えるでしょう。

そしてラクトフェリンは母乳の中に限らず、鼻水や唾液、涙、白血球の中にも存在しています。
その場所から、ラクトフェリンは病原菌を防ぐために存在しているというこで知られており、それじたいに強力な抗菌活性を持つこともわかっています。

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ラクトフェリンの様々な効果

腸内環境の改善
ラクトフェリンは強力な鉄吸収力を持っており、そのため最近の増殖を防ぐことができるのですが、乳酸菌やビフィズス菌などは生育野際に鉄を必要とすることがないため、ラクトフェリンが腸内にいる場合、エサの取り合いにならず、腸内環境の改善が見込まれていると考えられています。

抗ウイルス効果
ラクトフェリンには抗菌・抗ウイルス作用があります。
新生児を様々な感染症から守る他、ノロなどの胃腸炎の発症予防やピロリ菌の抑制、風邪予防から歯周病予防などの働きができることがわかっています。

免疫力の回復
ラクトフェリンはそれ自体に抗菌・抗ウイルス効果がありますが、それとは別に、身体を守る免疫細胞の一つであるナチュラルキラー細胞を活性化する作用があることが研究によりわかりました。
また、マクロファージという、体内に侵入してきたウイルスなどを捕食する細胞に対しても、ラクトフェリンは活性化してくれる作用があるとされています。

貧血予防・改善
ラクトフェリンは鉄を吸収する力があるとされていますが、それは体内にある鉄分を片っ端から吸収するわけではなく、調節しながら吸収する作用があり、また、ラクトフェリンはそれ自体が体液を構成する物質の1つなので、ラクトフェリンによって、効率的に口から入った鉄分を吸収、体内に循環させることが可能なので、貧血を改善したり、予防したりする効果があります。

この他にも、脂質代謝の改善効果があるため、中性脂肪とコレステロールの抑制ができたり、コラーゲンやヒアルロン酸の生産の促進をするため、キズを早く治す効果があったり。
また、抗酸化作用によるアンチエイジング効果や、抗がん作用もあるなどと、人体にとって有益な作用がたくさんあることから、より一層の研究が進められています。

ラクトフェリンのデメリットとは?

良いこと尽くしのラクトフェリンですが、例えばラクトフェリンを摂り過ぎた場合はどうなるのでしょうか?

例えば、ビタミンAは欠乏すると夜盲症(暗いところで目が見えなくなること)になってしまったり、貧血になってしまう場合がありますが、逆に過剰に摂取した場合、肝臓に貯蔵され肝障害を起こしたり、めまいや皮膚炎、最悪は死亡することすらあると言われています。

そんな心配はラクトフェリンにはないのかというと……。

アメリカ食品医薬品局がラットやヒトに牛のラクトフェリンを繰り返し投与した実験をした結果、重い副作用は報告されていないとし、「一般的に安全と認められる物質」として、発表しています。

ただし、牛ラクトフェリン自体、牛乳やチーズに含まれるタンパク質であることには変わりなく、牛乳アレルギーを持つヒトにとっては、若干なりともアレルギー反応が出てしまったということもあるそうですので、乳製品アレルギーの方は気をつけた方がよいでしょう

牛乳

いいとこ取りのラクトフェリンは花粉症に効果があるのか?

免疫力向上・腸内環境の改善など、どこかで効いたような効果だと思いませんか?

そう、花粉症対策には「免疫力の向上」や「腸内環境の改善」が一番だと言われているのですが、ラクトフェリンはそのものズバリ、これらに効果があります。

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また、傷の治りが早くなるという効果があると言われていますが、これも、目や鼻と言った花粉で痛みやすい粘膜の保全に一役買えるでしょう。

そして、アレルギー反応の原因となる「ヒスタミン」ですが、このヒスタミンのせいで、くしゃみや鼻水といった花粉症独特の反応や、炎症が起こってしまいます。

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また、肥満細胞が生産する「中性セリンプロアテーゼ」、通称「トリプターゼ」という炎症を起こす原因の一つ。
このヒスタミンとトリプターゼ2つの活動を、ラクトフェリンは抑える効果があるという結果が、研究で判明しました。

さらにラクトフェリン研究会で、ブタクサの花粉症モデルの実験を行った結果、ラクトフェリンが花粉症のアレルギー反応に対し、有効であるということも判明しました。

このように、ラクトフェリン自体、生体防御のための多機能タンパク質なため、アレルギー反応に対する抑制作用もあるということがわかっており、花粉症に有効だとされています。

ラクトフェリンの摂取方法は?

花粉症にも、健康にも有効なラクトフェリンですが、外から摂取していくのは実はとても大変です。

まず、ラクトフェリンはタンパク質であるため、熱に非常に弱く、牛乳に含まれてはいるのですが、殺菌のために熱を通した時点で、大半が熱変形してしまいます。

また、もし未殺菌の生乳を飲むとしても、理想の摂取量1日300㎎分のラクトフェリンを摂取する場合は、6リットルもの生乳を飲まなくてはいけないことになります。
この量は、お腹が壊れてしまうどろころか、飲むことすらできませんよね。

ですので、ラクトフェリンを効果的に摂取したい場合は、ラクトフェリンのサプリメントを飲むのがおすすめ。

ですが、ここでも注意点があります。

もしラクトフェリンのサプリメントを飲んだとしても、腸に届く前に胃酸でタンパク質が溶かされてしまい、吸収することが難しいのです。

なので、もし、ラクトフェリンのサプリメントを飲む場合は、1日で取れる量が300㎎。
かつ、胃酸に負けないカプセルなどで、腸まで届くタイプのラクトフェリンサプリメントを選ぶようにしましょう。

探すのが大変ではありますが、Amazonでは「耐酸性カプセル」「ラクトフェリン」で検索すると、いくつか出てきますので、その中から選ぶと良いでしょう。

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特に、上記2つは古くからある、製薬会社が研究開発しているラクトフェリンのサプリメントですので、安心面でも気にせず飲むことができるので、おすすめです。

乳酸菌カプセル

※写真はイメージです※

まとめ

長くなってしまったので、大まかにラクトフェリンについてまとめてみましょう。

  • ラクトフェリンとは体液(特に初乳)や乳製品に含まれる糖タンパクで、身体を守る機能があります。
  • ラクトフェリンサプリメントの効果は「免疫力向上」「抗菌・抗ウイルス作用」「腸内環境の改善」等他多数。
  • ラクトフェリンは花粉症に効果的。
  • 過剰摂取による健康障害の報告はありませんが、乳製品アレルギーの場合は注意が必要。
  • ラクトフェリンを効率的に取るのは大変なので、サプリメントがおすすめ。
  • ラクトフェリンのおすすめの摂取量は1日300mgほど。
  • ラクトフェリンサプリメントだとしても、胃酸で溶けてしまっては効果的とは言えません。
  • ラクトフェリンサプリメントを選ぶ場合は、耐酸性カプセルタイプがおすすめ。
  • 実店舗(ドラッグストア)にない場合は、Amazonや楽天などの通販でも購入できます。

 

サプリメントでラクトフェリンを摂取し、花粉症対策につなげていく場合、やはり食品と同じように、ある程度の期間は必要になります。

1ヶ月、2ヶ月と長期的に服用し、花粉シーズン前に体調を整えていくようにしましょう。
サプリメントの場合、毎日ヨーグルトを食べたり、毎日牛乳を飲んだりするよりも気楽に、手軽にできるので続けやすいでしょう。

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ライター/印刷会社を得てフリーで活動するライター。自らのアレルギー・花粉症の経験を元に、多くの花粉症予防・対策について記事をしたためている。 健康オタクで、漢方・整体・鍼に詳しい他、毎日のエクササイズも欠かさない。