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花粉症の薬は甲状腺の病気に悪影響!?
花粉症の薬を服用する際、副作用の欄に「慎重に服用すべき場合……糖尿病/高血圧/甲状腺機能亢進症/腎機能障害……」と書かれていることがあります。
市販でも売られており、気軽に服用することの出来る花粉症の薬ですが、場合によっては影響を考え服用を控えた方が良い事もあるのです。
甲状腺機能亢進症とは?
バセドウ病とも言われる甲状腺機能亢進症。
20~30代の女性に多く見られる病気で、甲状腺(のど仏、首の中心にある器官)の機能が過活動を起こすようになり、ホルモンが過剰に分泌されるようになってしまいます。
甲状腺ホルモンは代謝を司るホルモンで、このホルモンが多く出すぎてしまうと、汗が異常に出る、疲労がとれない、イライラ、体重減少、手の震え等の他、免疫異常を起こしてしまいます。
バセドウ病の人に花粉症の薬が悪い理由
花粉症というのは、自己免疫機能が過剰に働き、体内に侵入してきた花粉も悪いものだと勘違いして攻撃してしまうことで、くしゃみ・鼻水・目のかゆみ等の不快な症状が起こります。
そのため、花粉症の薬には主として、この免疫機能を抑える成分、つまり白血球を減らす効果がある成分が含まれていることが多いのです。
【白血球とは】
体内に侵入してきた病原菌や異物を排除するための防御体。
免疫機能の一つ。
花粉症もバセドウ病も免疫機能の異常を起こしているという点では同じなため、こうした共通点が出てきてしまうのですが、ただでさえ、抗甲状腺薬で白血球を減らしてしまっているのに、さらにそこに花粉症の薬に寄って白血球が減少してしまったら……。
過剰な白血球の減少は身体にとって、免疫力が極端に下がってしまい、風邪になりやすくなったり、別のウイルスに感染したりととても危険な状態になってしまうのです。
バセドウ病の方は点鼻薬にも要注意
バセドウ病は甲状腺ホルモンが過多になってしまう病気なので、「ステロイド」を使っている点鼻薬も注意が必要なのです。
ステロイドはアレルギー症状を抑えてくれる一番優秀な薬なのですが、ホルモンバランスが崩れることがあるという欠点があります。
ですので、バセドウ病でただでさえホルモンバランスが崩れているところに、花粉症の点鼻薬で追い打ちをかけてしまうと、大変なことになってしまうため、花粉症の薬は点鼻薬といえども、要注意です。
同じく、点眼薬にもステロイドが含まれている物があります。
ステロイド入りの点眼薬の場合、主に眼科で手に入れるしは入手方法はないかと思いますが、その際医師にバセドウ病の薬を服用している旨を伝えて、指示を仰ぐことが大切です。
目薬だと油断しても、目に入れた薬は鼻に流れ、喉を通り体内で吸収してしまうため、注意が必要です。
甲状腺の人間が安全に花粉症対策をするには?
まずは医師に相談することが一番ですが、あまり酷くない花粉症症状の場合、ある程度の対処法で症状を軽減することができます。
- マスクを着用する
- 花粉用メガネを着用する
- 小まめな掃除を心がける
- 外に出るときはナイロン製などの花粉が付着しにくい服を着る
- 空気清浄機を用意する
- 加湿器で適度な湿度に保つ
- 水を小まめに飲んで喉に花粉が付着しないようにする
- 不要な外出は避ける
- のど飴やガムを常備し、常に口内を潤わせる
これらは一例ですが、こうした小さな心がけで接種する花粉の量を減らせるため、花粉症の薬に頼らなくてもある程度過ごせるようになってくるはずです。
どうしても辛い……という場合は、医師や薬剤師に相談の上薬を服用した方が良いかもしれませんが、まずは日常生活で花粉に対する対策を行ってみた方が良いでしょう。
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