アトピー性皮膚炎をサプリメントで緩和させられるか?
アトピー性皮膚炎は、遺伝的な問題と、それに付随した環境的な要因によって引き起こされる皮膚疾患です。
つまりは、もし、遺伝的にアトピー体質であったとしても、食事や生活環境によってはアトピー性皮膚炎を引き起こさずに済む場合もあるのです。
とはいえ、100%ダニやカビのない生活をするなら、無菌室に入るしかありません。
ストレスが全くない生活もあり得ません。
仕事が好きだったり、可愛い我が子の育児であったとしても長期にわたれば睡眠時間が減ることも、体力的に厳しくなることもあります。
そんな時に少なくなった栄養素を補うのがサプリメント。
手軽に、飲むだけで、薬よりもマイルドに効果をもたらすサプリメントには、どのようにアトピー性皮膚炎に効果的な物があるのでしょうか?
プロバイオティクス
プロバイオティクスとはちょっと聞き慣れない言葉かもしれませんが、一言で言うと「善玉菌サプリメント」のこと。
腸内環境は免疫機能と密接した関係があり、免疫機能はアトピーを含むアレルギー疾患と密接した関係があります。
そのため、腸内環境を整える事によって免疫機能が向上し、皮膚環境の問題でありそうなアトピー性皮膚炎も改善されていくという結果になるのです。
ですが、安易に腸内環境を整えればよいと言うことではありません。
乳酸菌等の腸内環境を改善させるには整腸剤などを飲めばいいだけだと簡単に思われるかもしれませんが、そのような整腸剤を飲んでしまうと、急激に腸内環境が変化し、今まで腸に増殖していた悪玉菌が全滅してしまう可能性があります。
悪玉菌は菌体の中に毒素を含んでいます。
徐々に減っていくなら問題ないのですが、一気に死滅してしまうと菌体の中に潜んでいた毒素が一気に腸内に放出されてしまうため、アトピー性皮膚炎の症状が一気に悪化してしまうこともあります。
そのような状態になるのを防ぐため、いきなり強い整腸剤を飲むのではなく、サプリメントなどで乳酸菌を増やしていくマイルドな方法が進められるのです。
オメガ3、EPA
エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)よりもオメガ3必須脂肪と言った方がわかりやすいかもしれません。
主に青魚などに多く含まれている物質で、血液サラサラ効果や、抗炎症作用が期待できる成分なのです。
病院でも、補助的にオメガ3やEPAのサプリメントを出し、皮膚の炎症を抑える効果を底上げしたり、早く炎症が取れるようにとしてくれる場所もあります。
まずは、こうした炎症を抑えるサプリメントを服用し、皮膚の炎症がある程度抑える事ができてから、プロバイオティクスを追加で服用していくという順番が理想でしょう。
オメガ3もEPAも、規定の量を超えて服用するような事がない限り、特別な副作用なども起こらないとされているので、安心して飲むことができるでしょう。
また、毎日青魚を食していくよりも簡単ですので、サプリメントが推奨されるのです。
ビタミンD
ビタミンDは、油に溶ける脂溶性ビタミンの一つで、日光浴によって増えることで知られているビタミンです。
このビタミンD、カルシウムを吸収するのに必要なビタミンで、通常の日本人の食生活で不足することはないのですが、日に当たらない、運動をしないといった場合に不足することがあります。
また、2008年~2010年の調査によると、ビタミンD不足の人はそうでない人よりも、約1.5倍もアトピー性皮膚炎であることがわかったのです。
ポーランド・ワルシャワ医科大学の研究でもビタミンDの補給はアトピー性皮膚炎の症状改善に有効であるとの結果もでており、最近の病院ではビタミンDのサプリメントを合わせて出す場所も増えています。
ただし、ビタミンDは過剰に摂り過ぎると高カルシウム血症などが起こりますので、サプリメントとはいえ、容量は守って飲むようにしましょう。
じゃばらサプリメント
花粉症に有効であるとされているじゃばら。
それはじゃばらに含まれているフラボノイドの一種「ナリルチン」が、他の柑橘類に比べてかなり多く含まれており、それが花粉症などのアレルギー症状を緩和するからと言われています。
このナリルチン、アレルギー疾患全般に効果的と言われていて、アレルギー反応の一つであるアトピー性皮膚炎にも当然有効ではないかと言われています。
最近では高機能性食品素材として注目されていて、薬とは違うアレルギー対策として人気です。
果皮には疲労回復にも役立つビタミンやカロチンも含まれているので、サプリメントを購入する場合は、果皮も含まれている物を選ぶとよいでしょう。
コメントを残す